平和憲法の制定で夢ふくらませた

(1) 平和憲法の制定で夢ふくらませた
(2) しかし軍隊はまたもや作られた
(3) 信じていた私が悪かったのです(石垣りん詩集)
(4) 倚りかからず(茨木のり子詩集)
(5) 動物農場オーウェル)−いま抗暴のときに(辺見庸
(6) 安倍の目的はやはり対中戦争だった
(7) 徒然草徒然草 人我の相深く、日暮れ途遠し、真の盗人
(8) 2015.8.5の核兵器議論

※◆は参照報道;①〜はその要点ですが、論旨明確化と背景説明を加えた「意訳」で、敬称略。

………(1) 平和憲法の制定で夢ふくらませた………



◆物理学者・益川敏英氏「学問より人類愛せ」(戦争と私)戦後70年インタビュー(日経)
2015.7.28;http://www.nikkei.com/article/DGXMZO89240270T10C15A7000000/?dg=1
①戦後は生活の大変さはあるけども、青空天井みたいにのびのびとしていた。軍政下から解放されてみんな精神的に明るかった。日に日に生活が改善されていくから、希望があった。
日清戦争日露戦争で勝って、味を占めたんでしょうね。軍部が独走していく。
③虫も殺せないような人が平気で人を殺せるようになってしまうのが戦争だ。
④戦前に朝鮮半島へ渡った祖父母が現地で農地を貸して生活していた。僕は『それは侵略じゃないか』と怒鳴ったことがあったそうだ。

平和憲法が発布された年に文部省が中学生教材を作っている
◆「あたらしい憲法のはなし 文部省」(青空文庫
http://www.aozora.gr.jp/cards/001128/files/43037_15804.html
そこでは益川氏の言う、「生活の大変さはあるけども、青空天井みたいにのびのびとしていた。軍政下から解放されてみんな精神的に明るかった。日に日に生活が改善されていくから、希望がある」ことを文部省が切々と訴えている。

①みなさん、あたらしい憲法ができました。そうして昭和二十二年五月三日から、私たち日本國民は、この憲法を守ってゆくことになりました。このあたらしい憲法をこしらえるために、たくさんの人々が、たいへん苦心をなさいました。

②この規則はたくさんありますが、そのうちで、いちばん大事な規則が憲法です。
③國民の大事な権利のことを「基本的人権」というのです。これも憲法の中に書いてあるのです。
④これからは戰爭をけっしてしないという、たいせつなことがきめられています。

⑤國を治めてゆくのもこれと同じです。わずかの人の意見で國を治めてゆくのは、よくないのです。國民ぜんたいの意見で、國を治めてゆくのがいちばんよいのです。つまり國民ぜんたいが、國を治めてゆく――これが民主主義の治めかたです。

⑥しかしいちばん大事なことは、國会にまかせておかないで、國民が、じぶんで意見をきめることがあります。こんどの憲法でも、たとえばこの憲法をかえるときは、國会だけできめないで、國民ひとり/\が、賛成か反対かを投票してきめることになっています。

➆じぶんの國のことばかりを考え、じぶんの國のためばかりを考えて、ほかの國の立場を考えないでは、世界中の國が、なかよくしてゆくことはできません。世界中の國が、いくさをしないで、なかよくやってゆくことを、國際平和主義といいます。

⑧こんな戰爭をして、日本の國はどんな利益があったでしょうか。何もありません。たゞ、おそろしい、かなしいことが、たくさんおこっただけではありませんか。戰爭は人間をほろぼすことです。世の中のよいものをこわすことです。だから、こんどの戰爭をしかけた國には、大きな責任がある。

⑨そこでこんどの憲法では、日本の國が、けっして二度と戰爭をしないように、二つのことをきめました。その一つは、兵隊も軍艦も飛行機も、およそ戰爭をするためのものは、いっさいもたないということです。これからさき日本には、陸軍も海軍も空軍もないのです。これを戰力の放棄といいます。

⑩しかしみなさんは、けっして心ぼそく思うことはありません。日本は正しいことを、ほかの國よりさきに行ったのです。世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。

⑪けっして戰爭によって、相手をまかして、じぶんのいいぶんをとおそうとしないということをきめたのです。なぜならば、いくさをしかけることは、けっきょく、じぶんの國をほろぼすようなはめになるからです。

⑫また、戰爭とまでゆかずとも、國の力で、相手をおどすようなことは、いっさいしないことにきめたのです。これを戰爭の放棄というのです。そうしてよその國となかよくして、世界中の國が、よい友だちになってくれるようにすれば、日本の國は、さかえてゆけるのです。

憲法9条
1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


………(2) しかし軍隊はまたもや作られた………

◆しかし、軍隊(自衛隊)は作られた。自衛のための軍隊を憲法は禁止していないというこじつけで。このこじつけは9条第二項冒頭の接続句「前項の目的を達するため」を利用した。1項の「国際紛争を解決する手段」以外の軍隊の保持は禁止していないと強制付会した上にである。

国会に国会提出の前夜何者かによって「前項の目的を達するため」が挿入されていたが、誰も気付かずに国会決議が行われ成立した。文部省が作成し中学生に使用された憲法読本でも気付いていなかったほど巧妙な新憲法草案の差し替えであった。誰がこれをなしたのかいまだ不明である。

そして、
岸信介は「前項の目的を達するため」を唯一の拠所にして安保改定を強行し、
中曽根は日本列島を米国防衛のための「浮沈空母」にすると公言し、
岸信介の孫安倍晋三は「自衛の為の核兵器保有憲法は禁止していないと」大学で講演した。

「ところで今年は安保継続を検討します。冷戦が終結して20年以上経過しました。テロ戦争と言われますが、それなら、遠く日本領土に常駐軍を配備するのは非効率でコストのかかるやり方と日本は考えています」と言えば良いのである。

『テロ戦争』のマヤカシが暴露されたら、今度は日本やフィリピンが突進する対中国紛争を米国政府が裏であおり、表では合同軍事演習を毎月のように繰り返す米軍。カネも尽きて日本や中国からの献金で生き延びている米国の存在を何と歴史家は表現するのだろうか。

※補足
安倍麻生らの改憲論に9条1項は維持し、2項を破棄するという有力案がある。第1項は第一次世界大戦後に締結された多国間条約そのままである。侵略戦争戦争犯罪と規定し、侵略できるほどの軍備は不要であること、従って自衛のための軍備は否定していないと解釈する。

しかし、ヒットラーによって自国防衛のための隣国領土併合として、また日本によって「帝国防衛の生命線である満蒙の維持占領」として、防衛を理由とする侵略戦争が再び起こった。「侵略軍」と名づけられた軍隊は無い。「国防軍」が侵略戦争を起す。

日本は新憲法でその反省を行った結果、9条に2項を追加した。つまり、第1項は侵略戦争の放棄というどの国にもあるもの、第2項は国防軍も放棄するという精神であり、コスタリカなど極めて少数の国にある深い反省。軍部は他国を侵略し、またクーデターを起すからだ。

だから非武装について、文部省の教材は言う、「このまえの世界戦争のあとでも、もう戦争は二度とやるまいと、多くの国々ではいろいろ考えましたが、またこんな大戦争をおこしてしまった。こんどの戦争をしかけた國には、大きな責任がある。」(続)

「およそ戦争をするためのものは、いっさいもたない」「けっして心ぼそく思うことはありません。日本は正しいことを、ほかの国よりさきに行ったのです。世の中に、正しいことぐらい強いものはありません」


………(3) 信じていた私が悪かったのです(石垣りん詩集)………

◆【石垣りん詩集】
私はこのごろ不安な心で 滅びの仕度について、考える
貧しければ親族にも甘えかねた さみしい心が解けてゆく

私もくたぶれた時間を食べて 自分の糧にする
貧乏のネウチ 溜息のネウチ 野心を持たない人間のネウチが どうして高値を呼ばないのか

そこぬけに善意の御方とうかがえば 善とは何でありましょう あなたはどなたでいらっしゃいますか
精神の恥部はまるだしで 顔に化粧するご愛嬌 このへん、みんなカッパだから まあいいや

一円玉は 千円ほど人に苦労をかけず 一万円ほど罪深くもなく はだかで健康な女達と一緒に お風呂などにはいっている

新年 と言ってみたところで それは昨日の今日なのだ
戦争の記憶が遠ざかるとき、 戦争がまた 私たちに近づく そうでなければ良い

苦労のつるに 苦労の実がなっただけ (だけどそんなこと 人にはいえない)
魚や 鶏や 獣は あんなにおいしいおいしい死にかたをする

見たような顔をした不思議な人間
たしかに はいった時から 相手は会社、だった 人間なんていやしなかった
大向こうで誰が顔をそむけるか 歴史に残しておかねばならない

「信じていました」 とひとこといって たちあがる。 もういいのです、 私がおろかだったのですから。

昭和も半世紀を過ぎた今年の春 集まって還暦を祝いました。 人生の教室では 戦争も終了 繁栄も頭打ち 会社も定年 私たちのバスケットもからっぽ。 (おわり)


………(4) 倚りかからず(茨木のり子詩集)………

◆【茨木のり子さんの詩】
【鄙ぶりの唄】
何故国歌など ものものしくうたう必要がありましょう
おおかたは侵略の血でよごれ 腹黒の過去を隠しもちながら 口を拭って起立して 
直立不動でうたわなければならないか 聞かなければならないか 
私は立たない 坐っています

疎開児童も】
佳きものへの復元力がないならば それは精神文化とも呼べず
もし 在るのなら 今どのあたりで寝ぼうけているのだろう

【時代遅れ】
ワープロがない ビデオデッキがない ファックスがない 
パソコン インターネット 見たこともない
けれども格別支障もない そんなに情報集めてどうするの 
そんなに急いで何をするの 頭はからっぽのまま

【倚りかからず】
もはや できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや いかなる権威にも倚りかかりたくない
ながく生きて 心底学んだのはそれぐらい

自分の耳目 じぶんの二本足のみで立っていて なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば それは 椅子の背もたれだけ

【あの女(ひと)の棲む国】
オンドル部屋のあたたかさ…
詩を書くその女(ヒト)の部屋には 机が二つ
返事を書かねばならない手紙の束が山積みで なんだかひどく身につまされたっけ……

ソウルは奬忠洞(チャンチュンドン)の坂の上の家
前庭には柿の木が一本 今年もたわわに実ったろうか……

ある年の晩秋 我が家を訪ねてくれたときは
荒れた庭の風情がいいと ガラス戸越しに眺めながらひっそりと呟いた
落葉かさこそ掃きもせず……

日本語と韓国語ちゃんぽんで 過ぎこしかたをさまざまに語り
こちらのうしろめたさを救うかのように あなたとはいい友達になれると言ってくれる…… 

【笑う能力】
①「先生お元気ですか 我が家の姉もそろそろ色づいてまいりました」
②「ウエーターがうやうやしくデザートの説明 「洋梨のババロワでございます」
 「なに用無しのババア?」 (茨木のり子詩)


………(5) 動物農場オーウェル)−いま抗暴のときに(辺見庸)………

◆【動物農場オーウェル】いま抗暴のときに(辺見庸講談社文庫
「とある農場の動物たちが、ある日あるとき、人間による搾取の無い「全ての動物が平等な」理想社会を目指して反乱を起す。これを指導し、扇動したのは老いたる種豚メージャー。

しかし、ナポレオンと言う名の豚が実権をにぎり、政敵のスノーボールという名前の豚を放逐して独裁体制を敷いてからは、動物たちは反乱前よりも過酷な条件で働かされるようになる。

やがて指導者層の豚どもと搾取者である人間の取引も復活し、理想社会のために奮闘してきた馬のボクサーが働けなくなると食肉用として人間に売り渡されてしまうほどの惨状に。

‥‥‥こうした変節漢は日本の労働組織などにもうようよいる。‥‥‥二十世紀は『動物農場を』克服できず、二十一世紀初頭のいまは元祖『動物農場』(スターリン)後の、もっとでたらめな、“新動物農場”が戦争狂の豚によって営まれているのだから。

おそらく、当分は世界のだれもこの戯画から逃れることはできないのかもしれない。

◆【どんな不誠実な行為でもやってのける自己欺瞞を含む権力願望】似非ナショナリストは忠誠心なしには生きてゆけない。その忠誠心は、その対象を簡単に変えることがある。対象は外国であっても差し支えがない。いや、インテリの場合は外国に変えてしまうことが多い。

何処に忠誠心を置くかを決め、次に自分の立場の根拠となる説明を探しにかかる。しかし、その根拠は強く見せたいとかの願望に基づいているから、星占師と同じである。それで、思想傾向が自分の気に入らない人に対して、くだらない人格の持ち主であると決め付けてしまう。

味方の不誠実な行為を非難しないだけでなく、耳にも入らないという、すばらしい特技を持っている。そして、都合の悪い過去は改変できるものだと信じている。要は、自分の属する組織が他の組織を圧倒しているという気持ちを味わいたいだけである。(オーウェル評論集)

◆【れくいえむ】「マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや」(祖国喪失 寺山修司


………(6) 安倍の目的はやはり対中戦争だった………

◆2015.7.16 安倍の目的はやはり対中戦争だった! 強行採決前「南シナで日本人が命をかける」と発言(livedoor news)http://news.livedoor.com/article/detail/10357219/
①安倍『安保法制は、南シナ海の中国が相手なの。だから、やると言ったらやる』と官邸記者懇親会で発言。安倍首相は中国との戦いに自衛隊を直接戦闘させ、実際に自衛隊員に血を流させるつもり。

安倍晋三のひねくれた性格なら彼の言『米国が要求しても戦場には派兵しない』は本心だろう。後方で米軍に給食し、弾薬ミサイル運び、米兵交代の輸送まで・・・だが、米軍が要求しない「南中国海での中国軍との戦闘」はフィリピン軍を従えておっぱじめること、それが安保法制の目的なのだ。


………(7) 徒然草 人我の相深く、日暮れ途遠し、真の盗人………

米軍が命じる戦争は拒否し、支援だけにするが、米軍が尻込みする中国軍との戦争を発生させることを自衛隊にさせるのが安倍の「積極的平和主義」。安倍の平和主義は、気に入らぬ国を「積極的に」先制攻撃して殲滅し、反抗できなくして、それで日本だけ「平和という主義」。

◆【徒然草百七段 人我の相深く、貧欲甚だしく】人我の相深く、貧欲甚だしく、物の理を知らず。ただ、迷いの方に心も速く移り、詞も巧みに、苦しからぬ事をも問ふ時は言はず。用意あるかと見れば、また、あさましき事まで問はず言ひ出だす。深くたばかり飾れる事は、知恵にもまさりたるかと思へば、その事、跡より顕はるるを知らず

……と、徒然草にいう愚かな政治家ばかり

1945年に全面降伏して、島々も失った。共同開発による利益享受という穏当政策を実現していたら、漁獲もそして発電用天然ガスも有利に得られて、地震列島を原発銀座にすることもなかった。

戦争責任に頬かむりした連中の末裔が権力中枢に居座り、国内政局を有利にするための道具に露台韓中の刺激を利用してきた。愚かだ。

◆【徒然草百十二段 日暮れ、途遠し】人間の儀式、いづれの事か去り難からぬ。世俗の黙し難きに随ひて、これを必ずとせば、願いも多く、身も苦しく、心の暇もなく、一生は、雑事の小節にさへられて、空しく暮れなん。

日暮れ、途遠し。吾が生既に蹉跎たり。諸縁を放下すべき時なり。信をも守らじ。礼儀をも思はじ。この心をも得ざらん人は、物狂ひとも言へ、うつつなし。毀るとも苦しまじ。誉むとも聞き入れじ。

(勝手解釈)人の世の習わしとかしきたりとかは、人生に纏わりついて離れない。世間があれこれ煩いから仕方なく付き合っていると、あれも必要、これも欲しいと、体を痛めつけて、こころまでストレスに苛まれる。

そうやって、ひとつしかない人生は暮れてゆく。齢を重ねて人生の夕暮れとなったが、よくここまで生きてきたという感慨が湧いてこない。

私の人生は躓きの積み重ねであって、決断できる人生などとは全く無縁。決断する人をあさましいとは思っても、うらやましいとはついぞ思わなかった。

世間のしきたりのほとんどは、決断できるさもしい人間のあさましくも慇懃無礼な強制にすぎないから、世間との諸縁を虚空に投げ飛ばしたとしても、吾が人生に悔いは残らない。

世間の言う信用も礼儀も糞喰らえだ。残り少ない人生を、そんな無駄な付き合いに邪魔されたくない。えい! いまこそ放り投げるぞ。

そんな私をキチガイと罵る方が居ても気にしない。そんな人は他人が死ぬまで世間体に縛られ悶え死ぬることを善だと思い込んでいるのだから死神と同じだ。(白居易の詩の勝手解釈)

◆【徒然草 第百四十二段「真の盗人」】
ほだし多かる人の、万に諂ひ、望み深きを見て、無下に思ひくたすは、僻事なり。…恒の産なき時は、恒の心なし。…人を苦しめ、法を犯さしめて、それを罪なわん事…… 衣食尋常なる上に僻事せん人をぞ、真の盗人とは言ふべき。

(意訳)自分を正当化したいとの深い望みに束縛されて、それに従わせようと無暗に諂い、あるいは、それに従わぬ者を論拠なく貶める。自分の欲望が道を外れているとき、その言動は移ろい定まらない。他人を貶めて罪をきせる人をこそ、真の盗人と言うべきである。

この段の趣旨は、徒然草には稀な、政治の要諦に触れる内容で、
「盗人は子供や家族を飢えさせないために、やむなく盗みを働くものだ。それを知らず、盗人を憎んで、刑罰のみを重くするのは間違いで、盗みをせずとも生きてゆける生活を実現させることこそが政治だ。それをしないで、自分は贅沢三昧をして、庶民を貶す権力者こそ、真の盗人と言うべきだ」
というものです。私の『意訳は』は切り抜いて自分に都合の良い解釈に変えました。ごめんなさい。


………(8) 2015.8.5の核兵器議論………

◆2015.8.5 防衛相「核ミサイル輸送も法文上は可能」(毎日)
中谷は嘘が言えない;「消耗品は武器ではないから、兵站任務として米軍などに運搬供給可能」 「弾薬は消耗品、劣化ウラン弾も消耗品、クラスターも消耗品、ミサイルも消耗品・・・『核爆弾』も消耗品」なんとまあ RTしたどなたかのツイートに「特攻隊員も消耗品」。人間も前線兵士に届ける洗濯物扱い。
◆中谷防衛相「他国軍支援で核兵器の輸送も法律上は可能」(TBS)
①「安倍内閣はODA大綱や武器輸出三原則を大胆に緩和している。非核三原則といってもほとんど説得力を持たない。この法案で何ができるのかを問われている」(民主党 枝野幸男幹事長)

佐藤栄作ノーベル平和賞を得た非核三原則は1971年に沖縄返還協定の付帯決議として国是にしたが、佐藤は「米国の核持ち込みを黙認する秘密協定」を結び、また「アメリカの核抑止力に依存する」と閣議決定した。ステネルセンは「佐藤氏を選んだことはノーベル賞委員会が犯した最大の誤り」と後に。

佐藤の非核三原則は欺瞞の塊で、日本の恥である。担当した岸信介は「日本も小型核を保有すべきだ」と平然と国会答弁しているほどである。核三原則の実態は、佐藤が米国に「核保有」を打診し、米国がそれを拒否する代わりに「米国の核の傘」を保証したというのが実態で、大嘘の始まりであった。

非核を国是にしたニュージーランドは、入港しようとする米軍艦艇に非核の保証文書を要求し、以後米艦は同国に寄港できずにいる。それに対して日本政府は「米艦にそのような問い合わせはしない」と国会で突っぱねた。米核空母艦長などの非公式発言では、核をグアムに移すことなど不可能と笑っていた。

神奈川県の池子弾薬庫や京都府の精華弾薬庫、それに沖縄の弾薬庫には合計600発を超える核爆弾が保管されていたという証言もあった。米軍は認めないが、核爆弾搭載機の墜落や核潜水艦の地位が日本近海で発生していると噂されていた。スペインではB52が海岸に墜落し被爆被害が発生している。

神奈川県の池子弾薬庫や京都府の精華弾薬庫、それに沖縄の弾薬庫には合計600発を超える核爆弾が保管されていたという証言もあった。米軍は認めないが、核爆弾搭載機の墜落や核潜水艦の地位が日本近海で発生していると噂されていた。スペインではB52が海岸に墜落し被爆被害が発生している。

安倍内閣はODA大綱や武器輸出三原則を大胆緩和した。非核三原則といっても説得力を持たない」(民主党 枝野幸男幹事長)は完全に正当なる指摘。中谷が言った「非核三原則」で「核の運搬は有り得ない」は、佐藤栄作の「核持込秘密協定」同様の「公式には認めないだけで実際には運ぶ」である。

◆2015.8.5 Japan minister's nuclear comments spark new row over security bills(ロイター)
http://www.reuters.com/article/2015/08/05/us-japan-defence-idUSKCN0QA0OY20150805
①中谷防衛相が評判の悪い安保法案にまた一つ導火線を敷いてしまった。核兵器兵站は安保法制上禁止されていないが、非核三原則で想定もしていないと答弁したのだ。
②安保の為には憲法は無視してかまわないと言ってのけた首相補佐官問題も日本国民の怒りを買っているのに、更に核兵器である。導火線には二方向から火がつけられた。

◆2015.8.5 中谷防衛大臣の「非核三原則」発言が日本の知識人らに投げかけた波紋(sputnik)
http://jp.sputniknews.com/japan/20150805/701652.html
非核三原則というのは日本に核を持ち込まない、日本が核兵器を作らない、日本に核兵器を置かないという国是だが、米核空母が横須賀に入港する時に核を事前に降ろしているとは誰も考えていない。米国に問い合わせもしないし、米国も何も言わない。だから中谷発言は何も変わっていない。

自衛隊の海外での兵站核兵器のハンドリングが含まれうるかの質問に、可能であるが非核三原則がありすることはない、と答弁している。これは錯覚を起こさせる発言だ。非核三原則は日本国内での話であり、国外の自衛隊には適用されないと強弁可能だし、そもそも「核」と書かず「爆弾」と言えば騙せる。

◆2015.7.31 夕闇迫る国会議事堂前をデモ隊が埋め尽くした。学生のSEALDsがシュプレヒコール。様々な年齢層も「憲法9条死守」。中に創価学会三色旗とプラカード「SGI AGAINST FASCISM」『参院選は応援せず』〈週刊朝日

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◆◆◆2016.7 防衛大臣に就任した稲田朋美◆◆◆
・・・中国や韓国は「稲田就任はアジアの戦争危機の原因になる」
米国の国務省や国防相の高官や官僚すら「安倍は中国と戦争する気だ!」
稲田朋美核武装論や中国との戦争論を繰り広げる戦争愛好者であり、国体論心酔者でもある。日本が民主主義の国なら、稲田は政治家にはなれないはずである。


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RT 秋山理央 ‏@RIO_AKIYAMA 8月4日 2015年3月
【撮影記録】2014年3月・東京での日本の排外主義者によるネオナチデモ。 ハーケンクロイツを掲げたデモの参加者は、8月2日に銀座で行われた安保法案賛成デモにも参加。彼らは安倍首相と彼の保守的な政権を支持しているのだ。(撮影:秋山理央)

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