疑惑国会、「嘘」が書き換える「現実」
※1 ◆は参照報道;①〜はその要点で、論旨明確化と背景説明を加えた「意訳」です。敬称略。
※2 ❶〜や※で始まる文章は私見です。
※3 Web登録後も関連報道などを追記します。
◆疑惑国会、うそが書き換える「現実」 市民覆う冷笑主義(朝日)
https://digital.asahi.com/articles/ASL7N4PQCL7NUCLV00V.html
➀「真実」は語られず、採決の強行は繰り返された。批判の先鋒である野党への支持も広がらない。
通常国会が22日、閉会した。現代日本社会は冷笑主義に陥っている。
➁安倍晋三首相の国会答弁も物議を醸した。昨年2月、森友学園の国有地売却問題に自身や妻の昭恵氏が関与していた場合、「総理大臣も国会議員も辞める」と断言した直後に財務省が公文書を改竄し廃棄した。
③ところが安倍首相は今年5月、自身の発言についてこう釈明した。
「贈収賄では全くない。そういう文脈において一切関わっていない」
贈収賄を自分で加え、それが無いから「関与」していないのだと強制付会。
➍安倍のこの種の虚言癖は誰でも知る事実だが、問題は社会の反応である。前言を翻した「うそ」と追及した野党やメディアに対し、『有権者』からは「他に議論すべき問題があるのでは」という冷ややかな反応も目立った。
➎「他に議論すべき問題」とは「高プロ」という労働者奴隷化と、「カジノ法」という金貸し付きギャンブルで税金を稼ぎ、トランプへの忠誠心の証にする法案などだ。
⑥政治思想家ハンナ・アレント、「伝統的なうそは、まず正しい現実があることを前提としてそれを隠すことを言う。一方、現代のうそは、「何が現実なのか」という基準自体を破壊する」
⑦安倍首相の「関わっていたら辞める」発言の後に「『現実』であるはずの公文書が書き換えられ、その『うそ』の記述にあわせて『現実』自体が変えられていった」
⑧うそに合わせて現実が破壊されることが横行すると、国会の議論自体がまともに機能しなくなって、政治の土台が覆され、市民は冷笑主義に陥っていく。
➒安倍らは、日本会議を舞台に、戦前の軍国主義を賛美するために『歴史事実』を『嘘』で置き換えて、その嘘を『現実』だと洗脳にかかる。洗脳効果を確実にするために、学校教育からマスコミ、はては町会にまで官邸サイドが介入し、人事を掌握しようとする。
⑩社会保障費が増え続け、国債発行を重ねる財政状況だが、痛みを伴う抜本的な政策は先送りされる。大した問題では無いという「横着なうそ」に社会の4割が乗る。
⑪「そもそも誠実さのハードルが下がっていて、『モリカケ』も大した問題となり得ないのではないか」と社会の大勢が思い始めたら、もう奈落への途から後戻りは困難だ。
⑫「1強」権勢が政権にあると、野党が「嘘」を追及しても、「横着なうそ」で押し通されてしまう。真相が見えてきても、国民は「大した問題ではない」の意識に凝り固まっているから、打撃は少ない。批判はむなしくなって絶望は深まり、社会の分断は増すばかりだ。
⑬政権の「うそ」が打撃となるには、政権交代できるような対抗勢力が必要という。そのためには「横着なうそ」ではなく、将来への覚悟を有権者に突きつけたうえで、それでも希望をともすような「雄弁」さが求められる。
⓮「政治において、対抗勢力が軋轢や反発を生む激しい批判をするのは、正当な民主主義的な仕事だ」だが、それを認めない社会風潮だ。理由などどうでもよく「野党はなんでも嫌い」で、「安倍が犯罪的政策を推し進めようと、たいした悪ではない」からと安倍を支持する。
⓯安倍が教育基本法を事実上破壊して、義務教育に介入して12年が経過する。安倍の洗脳教育を受けた子供も27歳になり選挙権を持つ。彼らの7割が「野党嫌い」で「与党への同調圧力に組して」さらには「安倍大好き」なのは、教育体系が学校内の雰囲気も一変させて、戦前の「隣組」(大政翼賛会の最末端)に戻して、「空気を読め」を子供に強制した結果だろう。
⑯野口雅弘・成蹊大教授「丸山真男の弟子である藤田省三を講義で紹介して、学生に感想を聞くと、藤田のスタンスに対して「老害」「悪口ばかり」といった、強い反発の言葉が並んだ。「流れに抵抗することを否定し、自分が『野党』的存在にならないように慎重に振舞う。今こうした風潮の広がりを感じる」
⓱40年前に大企業に入ったら、専務が「会社の門を入ったとたんに憲法は無効になる、わかったな」と放言した。酒席だったから本音がでたのだろう。軍事侵略には負けたが、今度は経済侵略だと、同調圧力を高まらせ、異質な存在を排除する民主主義の否定が始まっていた。
⓲若い人に政治批判をいうと、煙たそうな顔をして黙り込み、下世話な話題に替えてくる。そういう『与党から排除する警告』が蔓延れば、安倍晋三の親衛隊も増える。日本会議や安倍チルドレンと呼ばれる閣僚級や国会議員らだ。参院「特別枠」まで作った安倍。もう『終身大統領』間違いなし。
⓳「野党がだらしないから」とマスコミ大宣伝。
・『偽野党』を小池百合子と前原誠司に作らせ、前回総選挙は惨敗のはずが安倍が完勝
・『国民民主党』は、『与党から排除されることを恐れ』、邪悪な安倍法案に公明のような些末な捕捉を加えることを『党是』にしたから、維持率が0%になった。
⓴偽野党の国民民主党は次回選挙で消滅する。しかし、安倍晋三独裁体制を強化し、日本国民を奈落に突き落としてからの消滅になる。特攻精神そのものだ。維新も国政では消滅に近いがサッカーの大口叩きがしゃしゃり出て、しばしの延命画策を安倍が支援する。そのためにもカジノは必死アイテムだ。
(21)『偽野党』に騙されてはいけない、前原は民主党を二度も偽野党化した犯罪者だ。彼は『小池新党』で安倍の独裁体制を維持させ、次に玉木らに疑似野党『国民民主党』を作らせ、そのまた次には『小泉新党』である。小泉の横には細野が座っている。これも偽野党だ・・・騙されてはならない!