アベノミクスVer2;死ぬまで働け、それが社会保障だ

アベノミクス第2ステージと新三本の矢
※敬称略 ◆は参照報道、①〜はその要点

………アベノミクス第2ステージと新三本の矢………

安倍が記者会見ならぬ詔勅発出を行った。クシャクラブ以外には質問禁止。記者クラブも事前に質問を文書で提出し承認を得ている。内閣の気に食わぬ質問でもしようなら、恐ろしい仕返しが待っている。

安倍
➊3年間の重苦しい曇り空を明るい空に変えることができた
・・・重苦しさの原因は安倍が権力を握ったからだ。秘密保護法やNHKを始めとする報道支配で半分暗黒社会になっただけでなく、未曽有の内部蓄積に湧く大企業を横目に、市民全てが雇用不安に怯え実質所得の減少で食品を減らしている。

➋1億総活躍社会にする。3年間で20%GDPを清澄させ、480兆円を600兆円にする
・・・名目GDP成長率6%、インフレ2%で実質4%を継続させるそうだが、これまでの3年間実質GDP成長はマイナスだった。3本目の矢―新産業構造建設―は空砲に過ぎなかったのに、何を?

少子高齢化対策には
・女性が働きながら子供を産める社会整備を継続実施
 今まで何したの?と質問したらとんでもないことが。
・高齢者も死ぬまで働け、それが安心できる社会保障だ。そのために介護従事者の退職をゼロにさせる。所得配分は実施しない。すれば国民が働かなくなるからだ。
 有りがたきご高配を賜り心から高齢者一同感涙にむせぶところでありますが、民主主義とは相いれない政治のご意思と感じ、若者と高齢者の職の奪い合いなどいかがなさるおつもりか? 要するに年金支出を大幅削減するから、年金に頼らず稼いで暮らせ、老老介護の面倒だけはみるから、介護を理由に職場を放棄するな、でしょ。

➍来年の参院選憲法改正を公約にして2/3を確保する。自民党憲法草案に問題はない。憲法は政権を縛るものであってはならず、国民が国家のために総動員されることに喜びを感じる義務を憲法は命じなければ、明治の良き時代は再現できないのだ。
・・・いいでしょ、10ケ月間8割国民(8千万人)と対決なさるのですな、受けて立ちますよ。
「安倍政権と自民党を倒せ」

◆安倍首相:記者会見の要旨(毎日)
http://mainichi.jp/select/news/20150925k0000m010059000c.html?inb=tw
◆GDP600兆円が目標=自民、総裁再選を正式決定−安倍首相(時事)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201509/2015092400737&g=pol
アベノミクスVer2で3年後GDP600兆円目標(3年間で20%成長)
・「1億総活躍社会」だ、
少子高齢化に歯止めをかけ、50年後も人口1億人を維持する
・誰もが活躍できる社会をつくる
そのために新三本の矢;
(1) 希望を生み出す強い経済
(2) 夢をつむぐ子育て支援
(3) 安心につながる社会保障

【批判】
①希望を生み出す強い経済
15年GDPは480兆円前後で3年間実質減少した。それをどうやって3年間で20%増やすのか?それも高度成長だ、名目6%、実質4%GDP成長だというが、今までの3年間実質GDPはドルベースで減少の一途だ。可能ならなぜ今まで実行しなかったのか?

何のことはない、実質成長率ではなく「名目成長率」を使った騙し絵600兆円GDPなのだ。物価が3%上がっても、名目が2.5%上がれば3年間で600兆円になる。国民生活などどうでもいい。600兆円になれば、中国に対して強い態度を維持できる・・・これが安倍の本音ではないのか。

15年の実質GDPは日本4兆$、中国11兆$、で約1/3。最も楽観的な金融筋でも20年のドルベース実質GDPで日本5兆$、中国18兆$、で約1/4と予測さ。その前提:中国のGDP見通しは平均実質7%成長、日本の目標GDPは平均実質3.5%成長(名目5.5%同増、インフレ2%)

②夢をつむぐ子育て支援
・・・単なるお題目で笑える。この3年間、むしろ暗い報道が増えた。待機児童は減らない。それだけでなく、若い母親が悲劇的な事件を起こすに至ることまでも。いったいどうする気だ安倍は。

③安心につながる社会保障−介護離職ゼロで団塊世代は70歳以上も現役
・・・所得再分配の話は全くない、死ぬまで働け、働かせるとのご命令。介護離職者35万人を職場に戻す。そのために介護政策を強化するというが、特養からの締め出し、在宅介護強制などばかりが現状だ。介護政策は破綻している。

【神保さん】(TBSラジオ)
安保法制の話が全くないが、参院選では憲法改正を公約に、2/3を目指すと宣言した。あの自民党案に対する大批判をどうするのか? 政府が国民に生活態度を要求しているとの批判も安倍は理解しない。逆に政府の理想を書き込むことが大切だと、相変わらずの認識だ。

今日の記者会見は質問を記者クラブ加盟社に最初から制限しており、全く質問させない。あれは記者会見ではない。質問もあらかじめ提出し承認された出来レースであることを記者クラブ幹事も隠さなかった。記者会見ではなく、「談話の傍聴」を許しただけだ。

政権の意に沿わない質問をすれば、間違いなく手ひどい制裁が待ち受けるだろうと記者クラブの幹事も隠さない――『まさにアンダーコントロールですなあ』会見ではなく傍聴に過ぎない。

これが一貫した安倍政権の体質。本来ならその体質だけで権力の座を失う。そうでなければ正常な民主主義国とは言えない。安倍政権は異様な強権弾圧権力だ。だから異様なる採決も平然と行われる。