安保法制は違憲、安倍の新軍国主義は南千島・独島・釣魚で窒息する

※敬称略 ◆は参照報道、①〜はその要点

◆日本の防衛大臣が再び自民党を気まずい状況におく(共同通信新華社
http://jp.xinhuanet.com/2015-06/09/c_134311078.htm
中谷元防衛相の苦い変節

①2002年7月、中谷元防衛大臣の国会答弁『憲法第九条のもとで、自衛権の行使は最小範囲に制限されるべきであり、集団的自衛権の行使はその範囲を超えるもので、認められない』。

②また、彼は著作『右でも左でもない政治―リベラルの旗』で「(憲法)解釈はすでに極限に達している。その解釈範囲を拡大し続けるとすれば、憲法の信頼性に疑念が生じる。」と記述している。

③2013年8月号『ニューリーダー』(企業経営者向けの情報誌)のノンフィクション作家との対談で、「憲法解釈のテクニックで国民を騙したくない。私は閣僚として『日本は集団的自衛権を行使できない』とすでに述べているので、『実は行使できる』と言うことができない」と書いた。

安倍内閣は先月14日、『集団的自衛権行使』、『日米軍事一体化』に関係する一連の安保法案を閣議決定した。中谷防衛相は転向し賛成の署名。自民党公明党の連立政権は、両党の参議院衆議院で多数の議席を占める優位性を生かして、現在の国会会期中に新安保法案を採択することを望んでいる。

⑤6月5日、 中谷防衛大臣衆議院民主党辻元清美議員に自身の過去の発言について問われ、『集団的自衛権を行使する目的が 日本の護衛である限り、それは憲法の範囲内だ』と苦し紛れの答弁。

⑥中谷防衛大臣は懸命に弁明しているが、前後矛盾する発言によって、自民党は再び気まずい状況に置かれ、新安保法案が国会で審議され、採択されるまでの手順が先送りされるか、停滞する恐れがある。

⑦また、ネットユーザーは次のような指摘;「自民党は二律背反に陥っている。「当に違憲でないと考えるならば、憲法第九条を改正する必要はない。違憲という観点が正しいならば、安保法案を審査する方法はない。どちらに解釈するとしても、今後の行方は自民党にとって容易なことではない」。

これに加えて、国会に参考人招聘された憲法学者3人が全員違憲と明確に指摘した。もはや安倍内閣は泥沼である。G7で中国との戦争の種をまき、アキノにマッチを擦らせたりしているが、台所のほうが先に火の車になる。

◆長州の思想家、松陰に危うさ 半藤一利さんに聞く(朝日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11798172.html?ref=pcviewer
①「安倍さんは、吉田松陰をよく持ちあげる方だなあと思う。松陰の好んだ『千万人といえども我ゆかん』という孟子の言葉も使うが、安倍さんからすれば、自分が正しいと思ったことは実行する、自分の善意が通じなければ相手を攻撃していい、と思っているのだろう」。

②「明治政府が松陰を評価したのは、自分たちの行動を正当化するためだった。私はかなり危険な思想家だと思う。松陰の記した『幽囚録』には、急いで軍備を整え、カムチャツカや琉球、朝鮮、満州、台湾、ルソン諸島を支配下におさめるべきだ、とある。これはものすごい膨張主義・侵略主義ですよ」。

③「この松陰の思想は、松下村塾出身の山県有朋長州閥の陸軍を通じ、近代日本の形成にかなりの影響力を与えたと思う。そして長州人の『近代日本を作ったのは我々だ』という意識はものすごく強い」。

④「岸さんは日本の膨張主義、国威拡大主義のエースだったと思う。明治維新のころの日本人は、『攻めるは守るなり』と朝鮮半島を植民地化し、今度は朝鮮半島を守るために『満州国』を作った。『満州国』は日本のための資源基地でしたし、人口のはけ口でもあり、国防面で言えばまさに生命線だった」。

⑤「でも、満州事変にしろ、上海事変にしろ、日本がやったことは、不戦条約違反であり、9カ国条約違反であり、明らかな国際法違反だった。そこを東京裁判で突っ込まれた」。

⑥「確かに東京裁判には戦勝国による復讐裁判という側面はあった。でも、そもそも向こうがこちらに来たのではなく、こちらが向こうへ山ほど押しかけているわけだから。日本国内だけの理屈ならば、『自存自衛』かもしれないが、国際社会の一員としては通用しない。日本はやはり戦争責任国なのです」

⑦――岸氏は連合国軍総司令部の「押し付け憲法」と批判――
「戦後の婦人参政権などが加わった新選挙法による国民の選良が、徹底的に討議して、GHQ案に日本人の意思と気持ちをこめてどんどん筆を加えたものが憲法です。それが押しつけならいまの集団的自衛権の方がはるかに押しつけですよ」

◆中将:现在窒息日本比二战容易的多 安倍你懂的(環球時報
http://mil.huanqiu.com/observation/2015-06/6623525.html
元南京軍区副司令官王洪光中将:安倍晋三の新軍国主義はパンドラの悪魔の箱を開いたが、日本は窒息する。第二次世界大戦ほど簡単ではないと知るべきだ
※南京軍区=七大軍区のひとつであり、華東方面を守る。台湾海峡と東中国海(釣魚を含む)も守備範囲で、人民解放軍で最も精強な陸海空部隊を保有し、南京軍区副司令官は東海艦隊の司令官を兼務する。

①今年は世界反ファシズム戦争の勝利70周年を全世界が喜び祝います。ところが、日本に新軍国主義が生まれてしまいました。その悪魔のパンドラの箱を開けたのは安倍晋三。やがて災危が広がり始めるでしょう。そして世界に危害を及ぼします。

②安倍の究極目標は、“戦後体制から抜け出す”、不武装不戦の平和憲法を捨て去った“正常国家”として、“国連常任理事国”となり、拒否権を持つことである。

③安倍は“第二次世界戦争”のファシズムによる侵略と虐殺・虐待に対して正しい認識を拒否している。日本と自分自身が“加害国”なのか“受害国”なのかすら“歴史学で明確な結論がない”と嘘を述べている。

④彼はまた、日本は経済大国であると同時に国際政治大国かつ軍事大国が三位一体の国でなければならぬと主張する。必要があれば世界のあらゆる場所に派兵して、武力行使によって屈服させるという国際政治である。

⑤非武装と不戦の誓いである平和憲法を蹂躙して成り立つ「積極的平和主義」を安倍は吹聴して回るが、その正体は新軍国主義である。

⑥海難救助や災害救助を見せかけとする軍事同盟演習や離島防衛軍事演習などと平和主義の「騙し絵」を見せて、実際には「躊躇なく武力行使」する、ミサイルを撃ち込んで相手を交渉の場に引きずり出す新軍国主義なのです。

⑦日本に軍国主義は復活しないと主張する人(公明党など)が存在します。あれこれ理屈を並べますが、明治維新以降の日本の自己中心で残虐な振る舞いの数々が、美しく装飾され、美化されてアジアに数千万の犠牲者を強いた歴史事実を再び嘘で塗り固めることによってしか成り立たない屁理屈です。

⑧そこで、日本の歴史上の軍国主義と安倍の新軍国主義の対比をしてみます。
まず、安倍が心酔している第二次世界大戦前の国家体制;
(1) 【専制政治権力】天皇統帥権は神聖にして犯すべからざる大権、軍部勢力が政府と政局を左右、国民皆兵軍需生産総動員体制
(2) 【武士道精神】国民が熱狂的に対外戦争を希求する軍国主義の支柱は武士道精神、
(3) 【島国根性】島国の束縛を抜け出すために大陸を侵略し辺境を開拓し生存空間の拡大に努力
(4) 【マスコミ乗っ取り】テレビ局を乗っ取り、朝日新聞に総攻撃。安倍に忠実な翼賛報道に堕した。

・今、日本はすでに軍国主義体制の条件を備えてしまった。日本の軍国主義は形式だけを変えて内容を変えず、悪辣で腹黒い軍国の鎧をチラチラ見せびらかすので、筆者は新軍国主義と称することにした。安倍の新軍国主義とその振る舞いおよび内包するものについて分析します;

⑩【専制政治権力】軍国主義の保守的な右翼勢力は日本政治の周辺にたむろしてきたが、新軍国主義の分身である安倍晋三を日本政界の中心に押し上げ、かれらはマスコミ界の一部をも乗っ取り、ついに政府と衆参両院を独占し、日本の現状と未来を自在に決定できるようになった。

・旧軍国主義の分子、安倍晋三の母方の祖父、戦犯の岸信介は1955年に自民党の創立に参与し、1957年に日本の首相となったが、彼が任用した閣僚の半分以上が軍国主義の生き残りだった。岸は回想録で言う「自民党は私が創立した。日本の運命は自民党だけが掌握できる」。

・今の安倍政府は岸信介の期待を実現した。彼の閣僚らは集団で靖国神社を参拝する。米国政府の非難が無ければ、中国や韓国が抗議するほど靖国参拝を見せびらかすであろう。

・安倍政権は極右。政権はすでに“第二次世界戦争”時の天皇、軍部、政府、官僚による専制政治に匹敵する権力構造を堅固に構築し終わり、日本の命運を自在に操り、したい放題できる。安倍は昭和天皇の大権と東条英機陸軍大臣と嶋田海軍大臣岸信介商工大臣の政治権力を彼一人の掌中に独占した。

⑪【武士道精神】日本民族は我慢強く堪え忍ぶ性格だ。葡萄の房のような偏狭な集団主義の塊は不気味だ。その小さな一つ一つの房の中でさえ伝統を守らせる相互監視が根強い。そこでは恥辱文化と複讐主義が基調をなし、国家の総体として軍国主義を極限まで蔓延らせ絶対化する。

・中国の儒家文化の“仁愛心”は無視されるか軽蔑の対象になる(鳩山氏ですらバカにされ引きずりおろされた)。人情を重んじるというが、慈しみ無く、仁愛でも無く、ひたすら強者を崇め尊び、弱者を卑しめる(無視や軽蔑が昂じて虐待を平然と楽しむ国民性)。

・日本歴史の遺物であったはずの「神道」と「武士道精神」は現代人の心にもしみ込んでおり、靖国神社を尊崇し参拝を名誉と感じる国民。それは日本人のDNAに書き込まれた遺伝形質。自粛するリベラル人ですらその動機は中韓と険悪になれば米国が困りご機嫌を損なうから自粛という心情が多数。

・このDNA化した心性が日本人全体を「冷徹な狂気」へと向かわせた。日清戦争日露戦争、中国侵略戦争と太平洋戦争を可能ならしめた国民総動員体制は「神道」と「武士道精神」に心酔させる手管にいともたやすく加担した国民精神の総和の賜物であった。

侵略戦争で廃墟と化した日本国土、膨大な大陸からの帰還者、それらを抱き込んでもなお日本は「経済戦争」と称して見事に敗者復活した原動力はやはり「神道」と「武士道精神」というDNAのなせる業であったのか。

・安倍政権は“自衛隊法”と“防衛省設置法”を改正し、60年間の“文官統制”を廃止した。現在の防衛大臣は元陸上自衛隊の幹部。

・安倍は東北アジア最強の自衛隊に臥薪嘗胆をかける。自衛隊に戦争をさせれば戦死がでる。一般社会には百田らが特攻精神を吹き込み、自衛官には安倍が靖国で必殺精神を神憑りで強要する。防衛大学校は軍服の正装で靖国参拝し境内清掃をもって精神修養としている。日本はすでにこんな地点まで・・・

⑫【島国根性】日本は1990年に経済成長が飽和し、新たな経済成長の余地もそれを創造する能力をも見失った。裕福になり貴族化した民族の宿命でもある。しかし、ここ数年で中国経済が日本に追いつき追いこすと、政治の辺境にたむろしていた極右国家主義者の躍動が日本国民の心を捉えた。

・それは独自では成し得ないが故に、米国ネオコンの軍事的権力に迎合して、安全保障条約という日本の再軍国化を縛る鎖を変質させた。米国も実質的に中国に追い越されたから、米国民も「自由主義」を変質させながら標榜し続ける。

・そんな米国が日本の右翼と同じ精神状態になることを利用して安保条約を中国を包囲する軍事同盟へと改質させ、国民総動員体制を準備する法案を憲法無視で強行している。それを私は安倍の「新軍国主義」と言ったのだ。

自衛隊東北アジア最強の軍事力に発展し維持されている。その戦力が及ぶ範囲は日本周辺から全世界にまで拡大し、アジア太平洋地域に局地動乱を起こし、究極的には戦争に訴えることになるでしょう。

・安倍が国会で強行採決を窺ういわゆる「平和貢献法」という安保法制群は「戦争法」である。安倍は「積極的平和主義」という宗教の衣の下に鎧と武器を隠し持っている。

・“武力侵攻事態法”、“周辺事態法”、“国際平和維持軍参加法”、“国際平和支援法”は、“第二次世界戦争”後の国際秩序を安倍が打破することを保障する。米国は安倍に利用され戦争に駆り出されるだろう。

⑬【マスコミ乗っ取り】安倍はNHKなどのテレビ局を乗っ取り、温存してきた極右産経と右翼読売に朝日新聞総攻撃をしかけさせた。日本マスコミから安倍批判勢力が消滅し、安倍に忠実な翼賛報道に堕した。1930年代に起ったことと同じで、破局的な歴史の道を歩ませる強力な武器になるだろう。

・日本のメディア全体の高層が右翼の孤塁となったので、その報道は安倍政権の意図と高度に一致するようになった。日本のマスコミは第二次世界大戦戦争犯罪を行った、懲りずに再び戦争犯罪に手を染めようとうずうずしている。(朝日すら、中国総局長と女性記者の記事がうずうずを隠さない)

・たとえば日本の関東軍は“9.18事変”※を発生させ中国の東北地方を侵略したが、その直前に毎日新聞は30数編の社説を連続掲載し、石原莞爾を褒め上げ、“満蒙は日本国存続事態の生命線”という理屈をこねあげて、日本国民を洗脳しきった。

※【9.18事変】1931年に関東軍の河本大作大佐らが、北京以北を統治する張作霖を柳条湖の満州鉄道鉄橋上で爆殺した事件。関東軍は確執が噂された息子張学良による親殺しだと声明。張学良は反発し中国共産党と抗日戦線。日本軍が中国侵略地で泥沼に嵌りこむ直接原因となった。

関東軍の首謀者は石原莞爾板垣征四郎で、本庄繁が関東軍のトップ。これは関東軍の突出ではなく東京の陸軍参謀本部が深くかかわり、作戦指揮していた内部記録がある。参謀本部の岡村寧次、永田鉄山、鈴木貞一、建川美次、東条英機らが関与し、官僚から岸信介満州帝国建設に志願した。

・“9.18”事変で満洲に傀儡政権を樹立したころ、日本社会は沸き立った。日本の平野面積の数十倍もの沃土を手に入れ、それを“無主の大地”と書き立てたから、日本のいたるところで提灯行列。

・他の新聞も、侵略戦争を“横暴な中国を膺懲”と日本国民を煽るために大量の従軍記者を派遣し、日本陸軍の“大和の魂”すなわち“武士道精神”を宣伝した。

・これらマスコミの戦争犯罪人朝鮮戦争を機に公職追放を解かれ復職し、その弟子や孫弟子が今“安倍天皇”とばかりに翼賛報道している。

・朝日は戦犯編集者記者を追放し復職させなかったが、今安倍陣営はその朝日を集中攻撃し朝日の土台をぐらつかせている。安倍は第一次内閣で米国からの強圧と閣僚汚職で自己崩壊したが、安倍はその反省としてNHKなどのマスコミを人事支配して第二次安倍内閣を空前の独裁体制に仕立て上げた。

・安倍が国営放送NHKに最高幹部として送り込んだ腹心はいずれも極右。籾井勝人会長は「NHKが政府支持通りの報道するのは当然の責務」「慰安婦強制の証拠が政府にないのだから強制はなかったと報道する」などと憚りもなく噛みつく人物。

・NHK経営委員の百田尚樹は「神風特攻隊の武士道精神」と「南京大虐殺の否定」によって荒稼ぎした人物。また経営委員長谷川三千子は明治の大陸侵略武士道を褒めちぎって教授になった女。彼らの貢献は大で、日本人の反中国は9割にもなった。この数値も日本マスコミの偉大なる成果なのだろう。

………………

・冷戦と朝鮮半島民主化運動を軍事的に抑え込む米国の反共思想のおかげで岸信介戦争犯罪の追及から免れ、日本経済も平和憲法によって経済大国の地位を得ることができた。その結果、日本は侵略戦争の反省からも免れたと誤解し、侵略戦争を美化して、軍事を土台とする政治大国を復活させた。

・70年たって、侵略戦争の当事者であった元兵士たちも90歳。その真実は家族内ですら固く封鎖され、何事もなかったかのように日本人は過ごした。教育でも侵略戦争を教えると右翼の弾圧に遭い、社会党の浅沼党首などは壇上で暗殺された。教科書には書いてあっても、歴史授業はその前で強制終了。

・日本人が侵略戦争を忘れたのではない。全く教えなかったから、何も知らず、逆に書店には中国や韓国を罵倒し侵略戦争は真っ赤なウソであり、反日を煽ることによって中国は国民を繋ぎ止めているのだと朝日の若手記者すら記事に滲ませる。

・ここまで来ると安倍の天国である。安倍は義務教育に使う歴史教科書の記述を堂々と歪曲した。“南京大虐殺”はでっち上げ、“中国人生体解剖”は中国人の衛生環境改善に貢献、“化学爆弾や細菌爆弾”など無かったか、どの国でも多用したありふれた兵器だと思わせる教科書になる。

・日本右翼は原子爆弾の悲惨な被害まで「積極的平和主義」ならぬ「積極的戦争主義」を国際認知させるために利用する。それを可能にするのは武士道精神。武士道に反する戦術を米軍が使用したが日本人は耐え忍んで報復しなかった美しい国民だと宣伝する。

・日本の武士道精神が美しいのなら、平和憲法を破壊する理由と対立するはずだ。そんな内部葛藤が日本社会では皆無に近い。

・殆どは“習近平は、中国は酷い”で停止し、大陸侵略の象徴的基盤である軍事工場を世界遺産にして、感激する昨今である。日本社会は右翼的で保守的な大潮に溺れ、新軍国主義の風土を成熟させた。

………………

・日本がこうなった責任は米国にある。朝鮮半島での反共戦争に日本の戦争犯罪人を利用したからだ。戦争犯罪を裁く国際裁判は中止され、4千人の戦犯・公職追放者が解放された。彼らは政財界の高層に復帰し、戦後の日本政局を左右し、安倍の祖父でA級戦犯岸信介は首相にまで成り上がった。

・日本は中国をターゲットとする反共の砦になった。ソ連崩壊後も中国は共産党が存続したから日本右翼の反共は維持された。彼らは軍国主義だが、国粋主義ではない。軍事でも政治体制でも敵であった米国の同盟国に甘んじてでも、中国対峙を強化したいのだから。米国は危険なパンドラの箱を開いたのだ。

・日本は自衛隊戦力を米軍が必要とする世界のあらゆる地域に派兵し米軍の代行を行う。その貢献に対する見返りに米軍は釣魚(尖閣)の軍事紛争に介入して、自衛隊と共同して中国軍と対峙する約束をさせられた。

・日本周辺から米軍や豪州軍やフィリピン軍が存在する地球上のあらゆる地域で自衛隊は戦端を開くことができる。宣戦布告など無視している。安倍ら日本国首相が“日本国存続危機事態”と感じたら無条件に戦端を全世界で開くことができる。そして同盟国に武器弾薬兵器を売り貸与する。

憲法9条の廃止はその最終的仕上げになるのだろう。自衛隊は日本国軍となり、軍事予算が倍増され、最高司令官安倍晋三が、日中戦争時の昭和天皇の役割を担い権力を行使して、日本国民を戦争へと総動員する。全くの悪夢である。

・安倍は第二次世界大戦の侵略性を否定している。ポツダム宣言による戦後の裁判処理や領土限定や非武装非戦の国是を押しつけとして廃棄しようとする。米国はなぜ安倍を気ままにさせるのか、パンドラの箱を開けて日本の軍国主義を世界に解放することが、世界の覇者のするすることですか。

・米国が世界の覇者の地位を独力では維持できなくなった事態は理解する。世界の確執を減少させ平和と繁栄をもたらす倫理観の強い国の支援を仰ぐべきであるのに、よりによって安倍ニッポンと手を結んだ。オバマも安倍と同類の経済劣化の逆恨みしかできない方なのか。

オバマは南中国海での中国対峙をアジア回帰の中心に据えている。東中国海や日本海で中国やロシアと対峙する軍事力は無い。だから、中東からアジアに軍事回帰したい。それを安倍が軍事支援することは大歓迎なのだろう。

・しかし、中国もロシアも自国の大陸棚の専守防衛に徹しており、自国領土内での専守防衛侵略戦争を容易に跳ね返すだろう。中国は中国海で米軍を跳ね返す。米国は面子を失い戦闘から撤退しにくくなる。そのときどうする気なのか。

………………

・このようにして敗戦後の日本には“第二次世界戦争”の犯罪性を認めない極端な右翼がいた。しかし20世紀の間は、平和憲法が日本の中心に腰を据えていたので、その数は一つまみにすぎず、政界の周辺にうろつくだけであった。

・ところが21世紀に入って、中国が急速に経済成長し飛躍すると、日本人が規範意識を喪失しその喪失感の空白を安倍を代表とする右翼はチャンスととらえ、人々の心に空いた空間に入り込んだ。それは急速に蔓延り強大になり、日本の政治界の中央を占領した。

・彼らは平和憲法を保持し非武装非戦の国是を遵守する日本を“異常なる国体”“自虐体質の国”と罵倒して、明治に開始した大陸侵略戦争とそのための富国強兵を称賛しながら、米国の民主主義の空洞に手を突っ込んで「積極的平和主義」なる戯言を米ネオコンから授与され新たな国是にした。

・「積極的平和主義」なる新軍国主義の新兵器を手にした安倍は、反ファシズム戦勝70周年すら攻撃的に利用しようとしている。

・それが、「底なしの特定秘密保護法」「尖閣のためにホルムズ海峡から日米軍事同盟新ガイドライン」「無いに等しい戦争開始三条件」などとのセットなら、その本心“捲土重来”は隠されていない。

安倍晋三に今年の夏に“侵略”に“陳謝”のような字句を言い出すと期待しますか? 米国に媚び、中国を米国に対峙させるために。彼は強制され心にもないことを口走ることがあります。けれども、それは直後に強制されたから無効だと打ち消すことを繰り返す男なのだ。

………………

・米国は身勝手で軽薄である。世界を戦争の危機に遭遇させるパンドラの箱を開けて日本の軍国主義を解放してしまったからだ。日本軍国主義を真に警戒する国は少数で、中国、ロシア、韓国しかありません。

・アジア侵略を「大東亜共栄圏」の崇高なる建設と言い、その崇高な精神を「八紘一宇」から学べと国会において本気で言う議員が存在するまでになった。安倍は有頂天になって、八紘一宇がトリクルダウンする崇高なるおこぼれを口を開けて飲めとまき散らしている。それが「価値観外交」である。

中華民族の犠牲者は3600万人でしたが、それを体験した生き残りは80歳を超えました。抗日戦争を娯楽にしてはなりません。その残虐性の証拠を整理しなおして保存し公開する必要があります。事実の経過とその証拠品を陳列すれば良いのです。

・安倍の新軍国主義は捲土重来を期しています。決して侮ってはなりません。常に警戒が必要です。

中華民族は慎まねばなりません。外国に寄食したり、外国の基金に依存したり、外国を誑し込むことはしないことです。倫理は肝要なのです。裏切り行為であり売国行為でもあるからです。

・中国人が抱く対日反感は30%程度ですが、日本人の反中国感情は90%以上になりました。韓国も同様です。日本観光も度を過ぎています。金をまき散らす中国人を蔑まれながら日本観光に押しかけていいことがあるのでしょうか?

・安倍の「平和主義」に騙されてはなりません。米国に幻想を抱かなかった毛沢東の注意深さを思い起こすべきです。喧嘩や戦争をしようと言うのではありません。領土は断固守る。手を変え品を変えての間接侵略に注意が必要であり、中華民族はいざというときの団結に心つもりが必要です。

・これは安倍と中国の持久戦です。安倍の新軍国主義の事典には“誠実と信用”の2字がありません。中華民族の世論ネットワークを整理し、抗日戦争をエンターテインメント化させることによって中国人をスポイルしようと企む売国奴を暴き出すことが必要です。

・抗日戦勝70周年を記念する教育が重要になりました。それは極めて困難な長い過程であり、粘り強い入念な仕事が平常心と自信を強化するでしょう。

・安倍の新軍国主義ポツダム宣言とその体制によってブロックしなければなりません。安倍の火遊びはとても危険で陰湿で、ポツダム体制の根源に立ち戻る必要があるのです。

・日本は島国で国土が狭く、資源に乏しく、エネルギー調達も海洋に頼るほかありません。それに加えて安倍らの首脳は戦略的思考の深さがなく、場当たり的であること日本の弱みです。

・中国がロシアや韓国と協力すれば日本を窒息させることができます。しかしその前に、安倍が自滅することを待つ持久戦で良いと思われます。中国はユーラシア大陸での「一帯一路」という建設的な舞台がまっているのですから、対日持久戦も難なく持ちこたえるでしょう。

・安倍は釣魚島、南千島列島、独島の論争が過熱し戦端が開かれる危険性が顕在化した途端に総崩れするでしょう。安倍は釣魚島、南千島列島、独島に取り囲まれてその近代的な地縁の条の下で、日本の新軍国主義の活力を窒息させるでしょう。安倍がその時に気づいても手遅れですが。