大震災4年、先進国とは言い難い自国民の棄民

…………大震災4年、先進国とは言い難い自国民の棄民…………
※①〜は報道の抜書要点です。

◆不明者なお2580人超 東日本大震災から4年(共同)
http://www.47news.jp/CN/201503/CN2015031001005159.html
東日本大震災は発生から11日で4年。行方不明者は3月10日現在、2584人に上る。震災による直接死は1万5891人。
②被災地では住宅再建のため土地のかさ上げ工事が行われているが、建設資材や人手の不足などで災害公営住宅を含む住宅建設は思うように進まず、造成が完了した土地にも空き地が目立つ。暮らしを安定させるにはほど遠い状況だ。

◆復興へ光を 東日本大震災きょう4年 避難23万人・災害住宅整備15%(朝日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11643298.html?ref=pcviewer
①死者;1万5891人、行方不明2584人、震災関連死(震災後の体調悪化や自殺)3194人、合計2万1669人
②住宅;公営住宅完成4543戸(進捗率15.3%)、自力再建2326戸、仮設住宅入居8万7635戸
③避難生活;22万9千人
④農地復旧率7割、漁港水揚げ復旧率7割、水産加工売上減少企業率8割
⑤人口;9万2千人減

東日本大震災4年、見えてきた現実 東北復興取材センター長・坪井ゆづる(朝日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11643302.html?ref=pcviewer
宮城県岩沼市は大規模集団移転で、復興の成功例。しかし高齢化し、65才以上が1/3
岩手県陸前高田市は、「奇跡の一本松」の近くの更地と道路をまたいで土砂を運ぶ。約300ヘクタールの土地区画整理事業が進む。阪神大震災での同事業(20カ所)の総面積をここだけで上回る。総工費は1200億円。しかし、人口が2割減って2万人に
③安倍首相が「復興の起爆剤」と位置づけ、全線開通した磐自動車道。高速道の下は無人の街。JR双葉駅の時計は震災の時刻を指したまま。渡線橋は腐食して傾く。高速道とは残酷なほどに対照的。

◆次の5年、夏までに枠組み 常磐線、全線復旧の方針 首相表明 東日本大震災(朝日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11643303.html?ref=pcviewer
①政府は震災発生から15年度までの5年間を「集中復興期間」と位置づけているが、『集中復旧』とは嘘の塊。復興予算は半分以上を未消化のままで、16年度以降の復興予算は、竹下亘復興相が全額国費負担をやめ、自治体に一部負担を求める考えだ。

・・・福島第一原発による放射能汚染の広範さ深刻さ百年以上もの長期化。インフラを整備しても既に若者は去っており、高齢者だけの町になる。それに打撃を与える宮城県経済特区政策で漁業権や自力復興権が取上げられている。

頼みとする漁業と水産加工業は、政府による『風評被害』の継続的大キャンペーンが重なる程に、東北水産物の敬遠が定着する。

◆汚染雨水747トン、地中に漏出か 福島第一(朝日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11643334.html?ref=pcviewer
福島第一の高濃度汚染水750トンの流出が昨日もまた報道されている。海へ海へと垂れ流し状態が続いている。溜まっていた汚染水だけでなく、日々の原発冷却水とメルトダウン核燃料に触れた地下水が新たに汚染度を増し、太平洋にダダ漏れ

安倍総理 東電を批判「廃炉汚染水対策に取り組む」(テレ朝)
http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000046056.html
安倍首相もついに『完全封じ込め』の嘘を認めたが、「東電に騙された」と責任転嫁した。

◆(東日本大震災4年)再建、この先は 住宅・鉄道・道路・原発避難(朝日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11643250.html?ref=pcviewer
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11643199.html?ref=pcviewer
①インフラ復旧は進むが、暮らしも、暮らしを支える産業も再建は道半ば。原発避難者たちの帰還の時期も見通せない。それでも政府が定めた5年間の集中復興期間は来年3月で終わる・・・(『集中復興』期間と言うなら9割以上が復興しないと嘘としか言えない)
②被災者の8割が今も仮設住宅住まい。盛り土で嵩上げし、区画整理したが、若者は既に出てゆき、高齢者だけが取り残されており、何年住めるか判らないために半数は自力再建を諦めている。
③全戸の7割が全壊した宮城県女川町は、1500億円をかけて区画整理やJRや国道を復旧させ、復興庁は『再生事業のトップランナー』の象徴と自慢するが、女川町に活気は戻らず、女川原発の存在が暗い影を投げかける。1万人を超えていた人口は今年2月末で7089人に激減し、若者は去った。
三陸有数の水揚げ港がある宮城県石巻市。真新しい2階建ての水産加工施設に、マダラの胃袋を切り分ける包丁の音が響く。16人がつける作業台にいるのは、従業員6人だけだ。新鋭のベルトコンベヤーも動いていない。昔働いていたパート従業員を施設に集めてしのぐ。売り上げは震災前の約4分の1。⑤13年7月に工場を再稼働した「山徳平塚水産」(石巻市)は取引先300社のうち、取引再開は50社だけ。サバのみそ煮など利益率の高い商品を、流通費が安く販売もしやすいタイプに改良して、やっと80社まで戻した。社長『取引先との価格交渉で、原発事故の影響を持ち出されることがある』
福島第一原発事故などによる福島県の避難者は10日時点で約11万9千人にのぼる。第一原発が立地する大熊町双葉町の大部分などの避難指示解除は見通せない。政府は除染を終えたと称して、楢葉町南相馬市、川俣町、葛尾村飯舘村などの避難指示区域早期解除を見込む。

・・・除染完了を宣言した担当者がその地に家族を纏めて移住することは決してない。宅地と道路だけの除染で、除染後の線量も驚くほど高いままであり、一歩野原や田畑や林には完全防護服が必要なのだ。避難指示解除⇒避難者生活支援打ち切り⇒帰還強制は露骨で、恐怖感。帰還者は2割で高齢者のみ。

山から森から、雨の降る毎に汚染土が宅地に流れ込む。風で舞い上がる汚染土の微粉末からどうやって身を護るのか。農作物を食べることは危険を増す。沿岸の水産物は漁獲禁止のままで、汚染海域が拡がり、魚の食物連鎖で汚染が濃縮されてゆく。いや1ベクレルを日ごと食べれば体内のベクレルが・・・

・・・汚染は経済特区による土着企業の破壊だけでなく、福島第一が汚染した広範囲の死の陸地だけでなく、海も毎日汚染を積み重ねている。内部被曝健康被害を無視できる、被害がでるのは心と体の弱い人間の証拠で自己責任だと精神をも汚染する。そんな政治はカネで汚染が蔓延している・・・

◆政治とカネ:内閣支持率が下落傾向 自民に危機感じわり(毎日)
http://mainichi.jp/select/news/20150311k0000m010119000c.html
谷垣禎一幹事長『政治とカネの問題が予算委でも取り上げられ、少しボディーブローみたいに効いている』、高村正彦副総裁『そうだな』。
②NHKが9日公表した世論調査で、安倍内閣の支持率が前月比8ポイント減の46%、自民党の支持率も4.5ポイント減の36.7%と低下した。
西川公也前農相の辞任後も政治とカネの問題が多発。大半は国の補助金を受けた企業から寄付が禁止されている1年以内に政治献金を受け取っていた問題。
安倍晋三首相と閣僚は「補助金を受けていたことは知らなかった」と違法性を否定。自民党幹部は「野党は攻めきれない」とみていた。だが、民主党柚木道義衆院議員を下村博文文部科学相「専任」の質問者に充てるなど野党が追及を強める中、抜本的な解決策を示せず、有権者の不信感が高まりつつある。