抗日戦勝70周年パレードへの安倍招待について;王毅外交部長

…………抗日戦勝70周年パレードへの安倍招待について;王毅外交部長…………

王毅外交部長「敗戦から70年、日本は再び良識を失うべきではない」(人民日報)
http://j.peopledaily.com.cn/n/2015/0308/c94474-8859543.html
王毅谈中日关系反问日记者:日本做得如何请扪心自问(環球時報
http://lianghui.huanqiu.com/2015/news/2015-03/5852619.html

第12期全国人民代表大会第3回会議は8日午前、メディアセンターで記者会見を行い、中国外交部の王毅部長(外相)が国内外の記者からの質問に答えた。
(日本NHK記者)
(1)中国政府は、今年予定している第2次世界大戦勝利70周年を記念する軍事パレードに、安倍首相を招待するか?
中国政府今年将举办纪念第二次世界大战胜利70周年的阅兵式,中方打算邀请安倍首相吗?
(2)今年、日中首脳会談を行い、両国関係の今後の発展について共に議論する計画はあるか?
今年中方有没有打算举行日中首脑会议,共同商谈两国关系未来发展大计?
(3)また、日本国民の多くは、中国が歴史問題を武器に利用し、日本のこれまでの世界平和への貢献を貶め、日本の国際評価に傷をつけようとしているのではないかと感じている。中国が大国として寛容な心を持つならば、対日政策を見直すべきではないか?
另外,在日本有不少民众认为中国是不是利用历史问题作为武器来贬低日本这些年来对世界和平的贡献,中伤日本在国际上的信誉。如果中国作为大国有宽广的胸怀,是不是应该调整对日政策?谢谢。

王毅部長の答えは以下の通り)
(1)今年は中国人民抗日戦争勝利70周年にあたる。当時、世界的な反ファシズム戦争のアジアの主戦場であった中国が、他国のやり方を参考に、軍事パレードを含む記念行事を開催するのは正常かつ自然なことである。その目的は、歴史を心に刻み、烈士を偲び、平和を大切にし、未来を切り開くことだ。我々は、全ての関連国の首脳および国際組織を招待する。誰であれ、誠意があるならば歓迎する。
今年是中国人民抗日战争胜利70周年。作为当年世界反法西斯战争的东方主战场,中方参照其他国家的做法,举办包括阅兵式在内的活动十分正常、自然,目的就是要铭记历史、缅怀先烈、珍爱和平、开辟未来。我们会向所有的有关国家领导人和国际组织发出邀请,不管是谁,只要诚心来,我们都欢迎。
(2)(回答せず)
(3)先ほどご質問の中で歴史問題について言及されたが、これは中日関係に常に影響をもたらしてきた問題なので、こちらからお聞きしたい。原因は一体どこにあるのかと。中国のあるベテラン外交官は、「加害者が自身の責任を認識するほど被害者の傷の回復が可能になる」と主張している。この言葉は、人間同士の正しいつきあい方だけでなく、歴史問題に対する正しい態度をも示している。日本の今の政治家が、この問題においてどのような態度をとっているか、まず胸に手を当てて考えていただきたい。世論はおのずから公正な判断を下すだろう。70年前、戦争に負けた日本が、70年後に再び良識を失うべきではない。歴史の重荷を背負い続けるのか、過去を断ち切るのか、最終的には日本が選択しなければならないことだ。(中国の王毅外相)
你刚才又提到了历史问题,这个问题一直在困扰中日关系,所以我们不禁要问一声,究竟原因何在?我想起一位中国的外交老前辈在这个问题上的主张,他认为,加害者越不忘加害于人的责任,受害者才越有可能平复曾经受到的伤害。这句话既是人与人的交往之道,也是对待历史问题的正确态度。日本的当政者在这个问题上做得如何,首先请扪心自问。世人也自有公论。70年前,日本输掉了战争,70年后日本不应再输掉良知。是继续背着历史包袱不放,还是与过去一刀两断,最终要由日本自己来选择。

王毅外交部長が南中国海の島礁建設についてコメント 「合法であれば権利がある」(中国網)
中国は自身の島礁で必要な建設を進め、誰に対するものでも影響を与えるものでもない。私たちはどこかの国のように人の家で『違法建築』をするのではなく、自分の庭での工事をとやかく言うことも受け入れない。合法的、合理的なことであれば私たちには行なう権利がある。
②中国は南中国海の航行の自由を守り、直接対話を通した争議の平和的解決に力を入れ、地域の平和と安定のために建設的な役割を果たす。中国の周辺外交政策は『親、誠、恵、容』の理念で行い、隣国と仲良くし、隣国を安定させ、隣国を豊かにすることを実現する政策に変化はなく、変えるつもりもない。

◆中国外相「日本は再び良識を失うな」(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150308/k10010008061000.html
※NHKは自ら行った王毅外相への質問を「日本メディアの質問」と、さも日本世論を代表するかのごとく悪意ある報道を行なった。(以下NHK)
①中国の王毅外相は、戦後70年となる今年、北京で行う軍事パレードに安倍総理大臣を招待するかどうか、日本メディアの質問を受け「関係するすべての国の指導者を招待し、誠意さえあれば誰であれ歓迎する」と述べるにとどめました。
②そのうえで、「70年前、戦争に負けた日本が、70年後に再び良識を失うべきではない。歴史の重荷を背負い続けるのか、過去を断ち切るのか、最終的には日本が選択することだ」と述べました。
③中国政府は、安倍総理大臣がことし発表する新たな「総理大臣談話」の内容を注視しており、王外相の発言は、過去の植民地支配と侵略に対し、痛切な反省を表明したいわゆる「村山談話」などを踏襲するよう、日本を強く牽制したものとみられます。
④また王毅外相は、フィリピンなどと領有権を争う南シナ海南沙諸島で中国が浅瀬の埋め立て工事を進めていることについて、「自分の庭に建てているものに、とやかく言われる筋合いはない」と述べて、正当で合法な行為だと強調しました。
王毅外相は先月23日にも、国連の安全保障理事会で「ファシズムとの戦いの歴史が明らかであるのに、今なおその事実を受け入れず過去の侵略の罪を認めない者がいる」と述べ、名指しはしなかったものの日本を牽制しました。
⑥また、「総理大臣談話」を発表することに関連して、中国の高官は「日本の現職の指導者を含め政界の大部分の人が、ドイツ人の指導者のようにしっかりと反省し、真摯に謝罪したことはない」と批判し、これまでの総理大臣談話で言及してきた「過去の植民地支配と侵略」を認めるよう迫りました。
⑦さらに、李克強首相は今月5日、中国の向こう1年の重要政策を話し合う全人代全国人民代表大会で、「世界反ファシズム戦争と中国の抗日戦争勝利70年を記念する行事を開催し、国際社会とともに第2次世界大戦の勝利の成果と世界の公平、正義を守る」と述べました。
⑧一方、李首相は日本、韓国とのFTAについて「締結に向けた交渉を急ぐ」という方針を表明し、日本との経済分野の連携を進めていく考えを示しました。およそ2年半ぶりとなる日中首脳会談が去年11月に開かれたことを受けて、日中関係が改善に向かうかどうかに注目が集まっています。
⑨すでに政府間の往来も徐々に再開していて、今月下旬には両国の外務・防衛当局の高官による「日中安保対話」を開く方向で調整が続けられています。
⑩また、5月には日本企業の幹部や地方自治体の関係者らおよそ3000人からなる「日中観光文化交流団」が訪中する計画が進んでいて、官民のさまざまなレベルで関係改善に向けた動きが活発化しています。
⑪しかし、沖縄県尖閣諸島を巡っては、日本側が「領土問題が存在しないという立場は変わっていない」としているのに対して、中国側は島の周辺の海域に船を出して領海侵犯を繰り返しており、海洋当局どうしの睨み合いは依然として続いています。
共産党による一党支配の正統性を国民にアピールするために、中国は今後も歴史認識を巡って日本をけん制していくことが予想され、首脳会談で始まった関係改善の流れが確かなものになるかどうかは、まだ見通せない状況です。(NHK)

◆「歴史問題が関係を悩ませてきた」 中国の王毅外相の会見要旨(朝日)
http://digital.asahi.com/articles/ASH385QF8H38UHBI00S.html
日中関係
①今年は中国人民が抗日戦争勝利70周年。軍事パレードを含めた記念行事をする。目的は歴史を刻み、犠牲になった烈士を思い、平和を愛し、未来を開くということだ。
②我々は関係するすべての国家の指導者と国際機関を招待する。誰であれ、誠意さえあれば、歓迎する。
③歴史問題は常に中日関係を悩ませてきた。いったい原因は何なのかと問わずにはいられない。ある中国の外交の先輩の言葉を思い出す。「加害者がその責任を忘れなければ、被害者は傷をいやすことができる」。
④これは人間同士のつきあいの基本でもあり、歴史に向き合う正しい態度でもある。日本の政治家はこの問題でどのようにふるまうか、まずは胸に手を当ててほしい。
⑤70年前、日本は戦争に負けた。70年後、再び良識を失ってはいけない。歴史の重荷を背負い続けるのか、それとも過去と決別するのか。最終的には日本が決めることだ。(朝日)
南シナ海問題
⑥中国が自らの島で必要な建設を進めるのは、誰にも影響を与えない。どこかの国のように、他人の家で違法建築をするようなことはしない。自分の家の庭で工事をしているのに、他人にあれこれ言われる筋合いはない。合法で合理的なことであれば、実行する権利がある。
⑦中国は南シナ海の航行の自由を引き続き守り、直接対話を通じて紛争を解決していく。中国の周辺外交の基本は、親切、誠実、互恵、寛容である。これは変わらない。

◆中国、戦勝行事に安倍首相招待も 「誠意あれば歓迎」(朝日)
http://digital.asahi.com/articles/ASH3851YJH38UHBI00D.html
①中国側は国際社会が注目する記念行事で安倍首相の出席も拒まない姿勢を示す一方、安倍首相の歴史認識を見極めた上で招くかどうか判断すると牽制。日本政府が応じるかは不明だ。
②王氏は「加害者がその責任を忘れなければ、被害者は傷を癒やすことができる」と指摘。「日本は70年前に戦争に負け、70年後に良識を失ってはいけない」とし、「歴史の重荷を背負い続けるか、過去と決別するか、最終的には日本が決めることだ」と述べた。
③中国側は、安倍首相が戦後70年談話で、「植民地支配と侵略」や「痛切な反省と心からのおわび」などを明記した「村山談話」を覆すことを懸念している。
④昨年、ノルマンディー上陸作戦70周年の式典に招かれたメルケル首相は、対立するロシアとウクライナの間を取り持つなど外交でも活躍した。2004年の60周年の式典で独首相として初めて出席したシュレーダー首相(当時)は演説で、「我々は犠牲者を決して忘れない」と語った。(朝日)

◆戦勝記念式典に安倍総理を招待 全人代王毅外相(テレ朝)
http://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000045916.html
中国の全人代全国人民代表大会)に合わせ、王毅外相が会見し、今年9月に予定している抗日戦争勝利70周年の記念式典に安倍総理大臣を招待することを発表しました。
中国・王毅外相:「我々は、関係する国と国際機関の指導者をすべて招待する。誠意を持って来るのなら、誰でも歓迎する」 王外相はこう述べたうえで、「日本の指導者は、歴史問題で自分が何をやったか、胸に手を当てて考えてほしい」と述べ、安倍政権を牽制しました。(テレ朝)

◆中国:王毅外相「歴史問題が常に中日関係に困難を与える」(毎日)
http://mainichi.jp/select/news/20150309k0000m030036000c.html
①会見で、日本メディアが「日本では多くの人が、歴史問題を利用して中国が国際社会での日本の信望をおとしめようとしているのではないかと認識している」と質問。
②これに対し王外相は「歴史問題が常に中日関係に困難を与える。原因はどこにあるのか」と述べ、日本側の歴史認識に問題があるとの見方を示した。そのうえで「日本は70年前に戦争に負けた。70年後に再び良識を失ってはいけない」と、慎重な対応を求めた。
③9月3日の「抗日戦争勝利記念日」に合わせて開催する軍事パレードにロシアのプーチン大統領や韓国の朴槿恵大統領、オバマ米大統領らに出席を打診する見通しだ。
④王外相は、安倍首相も招くかと問われ「関係する国の指導者と国際組織を招待する。誰であれ、誠意をもって来るのであれば歓迎する」と述べ、可能性を否定しなかった。今年、日中首脳会談を開くつもりがあるかとの質問には、答えなかった。(毎日)

◆中国外相、軍事パレードへの安倍首相招待を示唆(TBS)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2439803.html
「誰であろうが、我々は誠意を持って来れば歓迎する」 「日本は70年前に戦争に負けた。70年後にまた良識に負けるようなことがあってはならない」(中国 王毅外相)
歴史問題で少しでも譲歩すれば、国内世論の反発を招き、習近平指導部の求心力の低下につながりかねないという事情もあります。しかし、一方で、今月、4年ぶりの日中安保対話が予定されるなど、日中の対話は徐々に再開しつつあります。(TBS)