英国、国民投票でEU離脱を選択

(1) 沖縄全戦没者追悼式;安倍首相あいさつに「帰れコール」と怒号
(2) 英国国民投票「EU離脱」を選択
(3) 残留派の「経済恫喝」で国民の反感と不信増長
(4) 難民ではなく「移民問題
(5) 「スコットランド独立」と、欧州に広がる「EU離脱投票運動」
(6) 離脱の広がりを恐れるEU側
(7) EU離脱問題は「反ロンドン金融」だった
(8) 世界株式市場の暴落
(9) 内部分裂する英国の保守党と労働党
(10)影響力を毀損する英国の今後
※敬称略 ◆は参照報道、①〜はその要点


………(1) 沖縄全戦没者追悼式;安倍首相あいさつに「帰れコール」と怒号………

◆【#沖縄慰霊の日】翁長知事「非人間的な凶悪事件に、県民は不安と憤り」辺野古移設中止求めるハフィントンポスト日本版−全文(ハフィントンポスト日本版)http://huff.to/28Pic9c

※追悼式典には何故か?安倍晋三も出ていて虚言を棒読みしている。『70年余り過ぎた今も沖縄は過大な負担を強いられている、政府は全力での緩和に努めることが、犠牲者に対する慰霊である』・・・主語を責任転嫁し、犠牲者を足蹴にする為政者?

◆沖縄全戦没者追悼式 「首相あいさつに違和感」参列者(毎日)
http://mainichi.jp/articles/20160624/k00/00m/040/106000c
那覇市の上原栄吉さん(72)「沖縄の基地問題を本気で解決しようとしているのか。違和感を感じる。戦後、自宅のある旧小禄村(那覇市)の大部分は米軍に土地を強制接収されて基地になった。現在は返還されたが、基地があるために復興は遅れた。これ以上、沖縄に新しい基地は造ってほしくない」。
自民党沖縄県連の照屋守之会長代行「事件の再発防止に向け、決意表明したことは県民として率直に評価したい」とした。そのうえで、「追悼の場で、日米地位協定に言及する政治的な発言をするのは異例だ。首相の強い思いが伝わった」。
➂安倍首相のあいさつ直後には、会場から「日米地位協定を変えてくれ」「帰れ」などの怒号が起こった。
④米海兵隊削減などを求めた平和宣言を読み上げる翁長雄志知事「普天間辺野古移設は県民の理解を得られず、唯一の解決策とする考えは到底許容できるものではない」にも、会場から「政治利用するな」との声が飛んだ(が、盛大な拍手にかき消された)。

◆これが戦後沖縄で米軍人・米軍属が起こしてきた主な事件事故の一覧です。電子新聞ビューワーで無料公開します。ぜひご一読ください。⇒http://goo.gl/wBdy36沖縄タイムス


………(2) 英国国民投票「EU離脱」を選択………

◆【英国民投票EU離脱支持が勝利(BBC)
http://www.bbc.com/japanese/36614513?ocid=bbc-japan-twitterjapan
➀EU離脱51.9%:残留48.1%

◆EU不信が噴出=英国民投票(時事)http://www.jiji.com/jc/article?k=2016062400457&g=int
➀これ以上EUにとどまっても、移民増加などのデメリットが大きいと有権者が判断したためだ。長年鬱積してきた英国のEU不信がついに噴出した。

◆EU離脱、背景に移民問題 英国民投票、首相が辞意(朝日)http://t.asahi.com/jmqh
➀開票結果によると、
「離脱」は1741万742票(51・9%)、
「残留」は1614万1241票(48・1%)、
無効票が2万5359票だった。
投票率は72・2%で、昨年5月総選挙の66・1%を上回った。
②ユーロ危機のあおりで不況が続き、反EUの声が高まったことが背景にあった。最近では、後からEUに加盟した東欧諸国などからの移民が増え、社会保障費が減らされ、職を奪われるという危機感も国民に広がっていた。
➂保守党が分裂。ボリス・ジョンソンロンドン市長ら離脱派は、移民問題に焦点を絞り、「EUにとどまる限り移民は減らせない」と主張した。EUから出て、英議会の主導権を取り戻すべきだとも説いた。
④キャメロン氏ら残留派は、「離脱は国民の家計にしわ寄せが行く」と経済面での悪影響を説いた。オバマ米大統領や安倍首相ら各国首脳も残留を呼びかけた。投票日1週間前の16日に残留支持だった女性下院議員の射殺事件が発生したが、離脱派の勢いは衰えなかった。
⑤野党労働党は残留支持を掲げたが、党内をまとめ切れていなかった。労働党支持者が多く、残留派が多いとみられていた中部の工業都市ニューカッスルでは残留が50・7%、離脱が49・3%と伯仲。日産自動車が工場を置く近郊のサンダーランドでも離脱が61・3%を占めた。
⑥キャメロンやオバマ安倍晋三が「離脱で雇用が奪われる」と説いたが、恫喝しか受け止められなかった。英国の外資系企業は多くの移民労働者を雇用して、人件費を下げており、英国労働者階級は既にまともな職がなかったからだ。
⑦EU基本条約で交渉期間は2年。英国は欧州の単一市場へのアクセスを失うため、改めてEU側と関税などの貿易協定の交渉をすることになる。
⑧EU離脱の結果を受けて、残留派の多い英北部スコットランドでは、英国からの独立運動が再燃する可能性もある。


………(3) 残留派の「経済恫喝」で国民の反感と不信増長………

◆#Brexit: What next for #Cameron & the #UnitedKingdom?(RT)http://on.rt.com/7gls
キャメロン敗北 問題は (1)最低時給悪化 (2)家賃高騰で、その原因は ➊東欧移民急増 ➋軍事行動失敗の負担などにあったが、キャメロンはオバマ安倍晋三を利用して英国民に「低時給の働き口すら、離脱で失う」と恫喝したこと反感を買った。

キャメロンは東欧移民対策とトルコ移民問題の解決、それにロシア制裁とシリア戦争の反省をEUに要求すべきだったが、何もしなかった。キャメロンは昨年の移民受け入れを10万人に抑制すると公約したが、結果は34万人増となり、累計移民が800万人を超えた。

残留派女性議員(労働党)暗殺への同情も、離脱派のローマ新市長誕生で吹き消され、オランダやデンマークなどでの国民投票問題、分離独立をからめたスコットランドとスペインの問題が圧し掛かる。メルケルも選挙に惨敗しレームダック化した。EUは数の力で東欧が支配し、その背後にオバマが。

◆【英国民投票】離脱派が勝った8つの理由(BBC)
http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-36628343?ocid=bbc-japan-twitterjapan
➀「経済打撃」の警告が裏目
・英産業連盟もIMFOECDも英財政研究所も、EUを離脱すれば失業率は上がり、ポンドは急落し、英国のビジネスはEU外の無人地帯に放り出されると警告した。
イングランド中央銀行は景気後退懸念を示唆し、財務省所得税増税が必要になり、国民医療サービスや教育費や国防費の削減も必要と指摘。
・さらに、米国との通商協定を望む国々の「列の最後尾」に英国は並ぶ羽目になると、オバマ米大統領はほのめかした。
EUのトゥスク大統領は、欧米政治文明の終焉を示唆した。
・しかしいかに警告の集中砲火を浴びても、国民は結局のところ、言われたことを信じなかった。あるいは、その程度の代償は払う価値があるとも考えた。
・欧州の連合に50年近く関わったことの経済的メリットがさかんに喧伝されるが、自分たちはその恩恵を感じていない、置き去りにされていると感じる人が、実に多かったのではないか。
②離脱すればEUに払っていた週3億5000万ポンドの予算を国民医療サービスに
・この公約は支持され、広まり、様々な数字の中で一番印象に残った。
EUに加盟費として払うよりは英国内で使うべきだと。
・「英国はEUの外にいた方がいい」という主張を強力に支えるメッセージだった。
イギリス独立党(UKIP)ファラージ氏が移民問題を主要テーマにした
EUに留まる限り英国は入ってくる移民の数を制限できない。これが有権者に強く響いた。
・トルコのEU加盟を英国は阻止できない、それが不安をかりたてた。
・欧州で続く東欧移民と中東難民も、この不安に追い討ち。
移民問題は、雇用問題だけでなく、国民的・文化的アイデンティティーというより大きな問題につながり、広く共感を呼び、途切れることなく響き渡ったのだ。
④国民がキャメロン首相の言うことを聞かなくなった
・残留運動の中心に自分を据え、EUと英国の関係を根本的に変えてみせる、自分ならそれができるとあまりに強調してきたせいで、9カ月の交渉を経てEUから持ち帰った譲歩内容が、保守党内の欧州懐疑派から「それだけか」と一蹴された。
・キャメロン氏は絶えず、保守党内から多くの抵抗に遭った。加えて首相は、労働党支持者を説得できるタイプではなく、「とりあえず応援してみようか」という無党派層の支持も不十分だった。
労働党有権者との接点を見つけられなかった
労働党下院議員の9割は残留支持だった。にもかかわらず党は支持者の気分をひどく読み違えた。
・ブラウン前首相やロンドンのサディク・カーン市長などをあちこちに派遣して、EUのメリットを語らせ、追加の移民対策も必要とほのめかした。
・しかし党首脳部と草の根支持者の隔たりが拡大しているという印象を、取り除くことができなかった。
⑥獰猛な大物2人――ボリス・ジョンソン氏とマイケル・ゴーブ氏
・離脱運動が一気に加速したのは、マイケル・ゴーブ司法相とボリス・ジョンソンロンドン市長(現・下院議員)の離脱支持宣言がきっかけ。
・ジョンソン氏はドブ板の兵士のように、「離脱に一票を」と書かれたバスで全国を縦横無尽に遊説してまわり、あちこちのパブでビールを一杯やり、ミートパイをほおばって回った。
・ゴーブ氏は離脱後マニフェストの策定に協力し、スカイ・ニュースやBBC国民投票特番で国民の前に登場した。
・ファラージUKIP党首はいつものように好き勝手に動き、時に物議をかもしたが、UKIP支持者をはじめ大勢に投票意欲を抱かせる重要な原動力になった。
⑦大勢の高齢者が投票した
・離脱派勝利を決めたのは高齢者だという声が上がるのは必至だ。特にイングランド南部、南東部、中部、北東部。
・2015年総選挙では65歳以上の投票率が78%だったのに対して、18〜24歳は43%、25〜34歳は54%だった。この傾向は変わらない。
・55歳以上の離脱支持率は他のどの年齢層よりも高く、65歳以上になると、6割以上が離脱支持だった。
・若者も、イングランドウェールズの各地では、離脱を支持した。
⑧ヨーロッパはいつでも少し異質
・欧州への加盟に賛成した人の多くは渋々であったが、後に意見を改め、曖昧だった態度があからさまな敵意に変わっていた。
・若い世代はもっぱら残留支持と見られてきたが、ロンドン学生街などでインタビューすれば当然の結果で、外の若者は離脱派が多かった。
・「離脱」への投票が、英国の政治経済の将来に関する意見表明であると同時に、国としてのアイデンティティーとそれにまつわるあらゆるものについての意見表明だったのは、どうやらはっきりしている。

◆Among young Britons, fear and despair over vote to leave EU(NYT)
http://nyti.ms/28TLwvg  pic.twitter.com/q45iCwkFgZ
※英国の学生が独仏に留学する自由があり、しかも学費無料。英国名門大学には難しい学生は皆独仏大学を目指し、卒業後も大陸で職を求める。若者の残留支持率の高さはこの点に尽きる。英国にとって、若者が大陸に流出し、東欧移民が流入する構図。

◆【英国民投票】キャメロン首相辞意表明 EU離脱支持の勝利で(BBC)
http://www.bbc.com/japanese/36614513?ocid=bbc-japan-twitterjapan
➀サマンサ夫人と共に首相官邸前に立った首相は、朝のうちにエリザベス女王のもとを訪れ、短期間は続投するものの、10月の保守党大会までに新首相と交代すると女王に報告したと話した。
②キャメロン首相「リスボン協定第50条を発動し、EUと離脱条件を交渉する2年間を開始するのは、新首相の役目になる。英国民は欧州連合を離脱すると投票し、その民意は尊重しなくてはならない」。
➂離脱運動の中心だったボリス・ジョンソンロンドン市長(現下院議員、保守党)は次期首相の最有力候補。そのジョンソン氏「有権者が自分の心の中を探った結果、英国は自分たちの法律を自分たちで作り、税金を自分たちで定め、国境を自分たちで管理する「素晴らしい機会」を手にした」。
スコットランド北アイルランドではEU残留支持が明確に出たが、ウェールズは離脱支持。イングランドでは都市部を除き、残留支持が予想以上に伸び悩んだ。
スコットランドでは全投票区が残留支持。スコットランドのニコラ・スタージョン自治政府首席大臣スコットランドの人々が、自分たちの未来は欧州連合の一部としての未来だと考えていることが明らかになった。スコットランド独立を問う2回目の国民投票を実施する可能性は非常に高くなった」。
⑥英国政府はEUEU圏以外の国々と、それぞれFTAを交渉していかなくてはならない。
⑦英政府の省庁や議会は40年にわたり積みあがってきた大量のEU法から英国を除外し、EUのどの法律や規制をどのように英国法に取りこんでいくのかを選別しなくてはならない。
⑧経済の専門家や国際機関はこぞって、経済への打撃を警告したが、離脱派はこれを保身に走るエリート層が周りを怖がらせようとしているだけと一蹴してきた。
労働党キース・バズ元欧州担当相「英国民が感情で投票し、EU離脱が経済的打撃をもたらすという専門家の警告をはねつけた」。
⑩離脱派のリアム・フォックス保守党議員「有権者は英国の歴史の方向転換を選択する勇気を示した。冷静に受け止め熟慮し、具体的にどういう対応が必要になるのか検討する期間が必要」。
⑪ジョン・カーティス教授「ロンドンは6割が残留に投票したが、イングランドのほかの地域は残留を支持しなかった。製造業を優先せず、金融に走る国では国家の統一が難しい」
スコットランドスタージョン自治政府首席大臣は、EUに残るため独立を問う国民投票を必ずまた実施するとのべた。


………(4) 難民ではなく「移民問題」………

◆UK Prime Minister David Cameron resigns after #Brexit vote (CNN)
http://cnn.it/28Rsrtj  http://snpy.tv/28WWova
◆英国民投票、#EU離脱へ(WSJ)http://on.wsj.com/292dzJl
➀当初は残留派の優勢が伝えられていたが、序盤、イングランド北東部の主要地域における開票結果で離脱派が予想以上に多いことが明らかに。

※いい加減な「言い逃れ報道」だ。「予想以上に離脱派が多く」などとろくに調査もせずに歪曲報道をしてきた。英国の世論調査は全敗で、2%から12%の差で「残留」が勝利すると報道を重ねてきた。

◆'Many people misread the polls' on Brexit: Wrong again: Opinion polls had suggested that the "Remain... (DW)http://bit.ly/28Vbdjx
世論調査の殆どは残留が僅差で勝利すると報道。欧米では残留に掛け金が支払われ、巨額の清算が必要になった。世論調査会社もの言い訳「ロンドン以外のイングランドの離脱支持がこんなにあるとは予想できなった」なんのための調査会社?

低時給、不安定雇用、家賃高騰に喘ぐ国民に「政府の経済政策を否定するなら、今の雇用すら失う」という恫喝が英国では厳しい拒否に遭った。米大統領選挙も同じ構図。メルケルの与党が惨敗し第三党に落伍したのも同じ原因。日本人だけが安穏としていているって、事実だろうか?

英国で雇用問題を起こした東欧移民の殆どはルーマニアポーランド 両国は米国と軍事同盟を結び、米軍の恒久基地を置かせ、ロシアを威嚇している。その一方で英国などに安価労働者としてなだれ込んでいる。それにトルコがEU加盟したら、ぞっとする結果。シリア難民問題よりも大きな問題である。

◆The struggle between nationalism and global leadership. Sir Harold Evans on Brexit. (ロイター)
http://reut.rs/28TGcf4  pic.twitter.com/qTp6Sk0ZXI
サッチャーは経済開放と自由化を推し進め、ドーバー海峡に改定トンネルを掘削して英国を大陸と結びつけた改革者だった。それが英国をEUに加盟させる原動力になった。
②だが、英国に居住し働く外国生まれの人口は830万人に増え、アパート争奪が英国人と繰り広げられ、家賃を高騰させた。そして彼ら移民も英国の貧しい医療費補助や教育機会の不公平に抗議の声を上げたが、それは英国人の一般層でも同じだった。
国民投票の日に雨が降り、残留を支持する若者の投票率が予想より10%も下がったことが英国の運命を左右することになったと嘆くが、若者から老人まで、総選挙と同じ投票率であったから、天候を言い訳にはできないだろう。
④若者は授業料が無料の独仏大学に差別なく入学できること、卒業後にEU内で自由に就職する場所を選べることから、残留を支持するのは当然だろう。エリート以外は英国社会に希望を見出し得ないからだ・・・
⑤しかし、雨が降れば傘をさしてまで投票所に行かないという程度なのだ。英国では若者が大陸に移動し、東欧や中東の移民が若者が去った跡に収まっている。
⑥英国の若者は大陸に希望を見出せるが、ドイツやフランスの若者はどうしたらいいのか途方にくれ始めている。逃げ場がない。それが高貴なEU憲章のもたらした、やっかいで、崩壊をも危惧させる問題を発生させている。


………(5) 「スコットランド独立」と、欧州に広がる「EU離脱投票運動」………

◆Scotland is likely to seek independence from the UK (again) after the #Brexit vote(CNN)http://cnn.it/28WdPMe pic.twitter.com/pqBQtyvEj1
Nicola Sturgeon: "a second Scottish independence referendum... is on the table." (FT)
http://on.ft.com/293kgep  pic.twitter.com/Re3fTbjWcQ
スコットランド独立党のニコラ・スタージョン党首「二回目のスコットランド独立の国民投票が視野に入ってきた」
Nicola Sturgeon to lobby EU members to support Scotland's remain bid(ガーディアン)http://trib.al/k9clUTi
スコットランド地方政府首相二コラ・スタージェンはEU国にスコットランドの独立を支援してほしいと要請するロビー活動を始めた。

◆ローマ初の女性市長が就任、イタリア(AFP)http://www.afpbb.com/articles/-/3091528
➀EU改革を主張するイタリアの「五つの星」運動が擁立した女性弁護士がダブルスコアで当選し就任。

◆Marine Le Pen and Geert Wilders already calling for referenda in France and the Netherlands respectively. Future of the EU is at stake(BBC)
➀フランスのルペンとオランダのワイルダーがEU国民投票運動を強化。

◆Dutch anti-EU leader Geert Wilders says it is now the Netherlands' turn for a referendum(BBC)
http://bbc.in/28UrEMW
◆Dutch anti-immigration leader Wilders calls for Dutch referendum on EU membership(ロイター)
http://reut.rs/291aquL  pic.twitter.com/xWQpEQCrIR
➀オランダでもEU離脱国民投票の動き
◆The Latest on British vote to leave EU: French far-right leader Le Pen wants anti-EU vote in France now. (AP)http://apne.ws/28R2auM
オランダ離脱派に次いでフランスのルペンも国民投票を呼び掛けた。 イタリアでは離脱派「五つ星運動」が女性弁護士をダブルスコアでローマ市長に当選させた。デンマークでも動きがある・・・最悪の未来は「米同盟の東欧だけのEU]

◆After #Brexit, what's next for Europe? Some are warning of a "domino effect"(CNN)http://cnn.it/28R686e
➀EU離脱の国民投票、ドミノを恐れる各国。次はどこの国で? フランス、オランダ、デンマークオーストリア、スペイン、スエーデン・・・

◆「英国に続け」と気勢=各地で反EU投票の動き(時事)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016062500176&g=int
➀オランダ;統合強化には反対の自由党は来春の総選挙に向けて支持率トップを走る。今月公表された世論調査結果「オランダでも国民投票でEU加盟の是非を問いたい」は54%に達した。
デンマークスウェーデンの極右政党も国民投票を要求。
フィンランドでも離脱を問う国民投票の実施要求。
④イタリアの新興政党「五つ星運動」も、ユーロ離脱の国民投票の実施を目指し、19日のローマ市長選では、同党候補が当選。
金融危機ギリシャ危機、ウクライナ危機、難民危機と何年もほぼ途切れなく非常事態が続く欧州。EUは、存在意義そのものが問われる重大な試練に直面。

◆スペイン総選挙、与党第1党確保も反緊縮派躍進(WSJ)http://on.wsj.com/28X3Suo
➀スペインで26日に総選挙。国営テレビRTVEの出口調査によると、ラホイ首相の保守派国民党は第一党を維持するものの、議席減。
②反緊縮を唱えるポデモスと統一左派は躍進するみ。
➂ラホイ首相は連立も組めず不安定化する。
◆英EU離脱決定から加盟国で初 スペインで大型選挙(テレ朝)
http://5.tvasahi.jp/000077870?a=news&b=ni
➀財政緊縮策に反対する「反EU」派の新興政党「ポデモス」が、英国のEU離脱の影響を受けて。勢力を拡大するとみられる。
②スペインでは去年12月の総選挙で国民党が過半数を割り、連立協議にも失敗し、新政権が樹立されない無政府状態
世論調査では国民党が第1党を維持するものの、議席を減らし、反EU派のポデモスが第3党から第2党に浮上するとみられています。
④再度の総選挙でも単独新政権はできず、連立政権もできない状態が続く。


………(6) 離脱の広がりを恐れるEU側………

◆Merkel, Hollande and Renzi will all meet for post-Brexit summit in Berlin on Monday. (FT)
http://on.ft.com/293qhrh  pic.twitter.com/Et1m96GB4k
➀ドイツのメルケル、フランスのオランド、イタリアのレンツイの三首脳、月曜のベルリンで英国離脱に関する会議。連鎖反応の波及阻止にやっき。

EU「英国はなるべく速やかに離脱を」、未練断つ共同声明(AFP)
http://www.afpbb.com/articles/-/3091751
➀加盟各国の「ドミノ離脱」懸念が高まる中、EUは24日、英国に対して「なるべく速やかに」離脱するよう促した。
②ドイツのメルケル首相とフランスのオランド大統領は、英国との衝撃的な決別を乗り越えるためにEUに改革を要請した。
EU加盟国首脳陣は英国への未練を直ちに断ち切るかのように共同声明を発表し、英国に対して「離脱の手続きは困難を伴うかもしれないが、英国民が今回出した結論をなるべく速やかに実現」するよう強い口調で呼び掛けた。

EU governments pile pressure on UK to leave as soon as possible(ガーディアン)http://trib.al/KdBMTTV
➀EU創立6国の緊急外相会談が行われ、『一刻も早くEUから出て行け、一刻も早く離婚協議を始めろ、1週間以内に後継首相を立てろ』と強烈な圧力をかけた。
②仏外相ジャン=マルク・エロー『英国はリスボン条約50条を発動し離婚協議を開始せよ。これは緊急を要する行動だ。1週間以内に新首相を任命し、離婚協議に応じろ。秋までの延期などもってのほかで、英国の信用は地に落ちるだろう。
➂独外相シュテインマイヤー『出来る限り早く離婚協議を始めるべきだ。そうしないとリスボン条約50条に定める離脱協議期間中に終わらない。EUの結束が崩壊する危機にある。一刻も早くリスボン条約50条を発動し離婚協議を開始することは、英国の国際義務である』
④EUのユンカー大統領『英国とは醒めた関係ではあったが、円満に協議離婚できる。秋まで待たせる権利など英国には無い』
メルケル首相は冷静『主導権は英国にある。英国がリスボン条約50条の発動を宣告しない限り、離脱に関わる協議は始めることができない。かりかりしては協議も失敗する』
ケンブリッジ大学の法学教授『リスボン条約50条は離脱国だけが発動できる、他のEU国が強制する権利は無い。7条の憲章違反の行使も不可能だ。英国に瑕疵はないからだ。
⑦10月に英国トーリー党大会があり、そこで後継首相が選ばれる。EUはそれまで大人しく待つべきだ。
⑧イタリアの首相Matteo Renzi『EU各国に排他的国家主義が台頭している。EUは一刻も早く阻止するための展望と計画を市民に告知すべきだ』

※EU創始国はキャメロンに引導;キャメロンはEUに「移民規制はできない、EU憲章の核心だ。そのほかで英国民を宥める妥協が欲しい」と言い、それに応じたことに英国民は怒って離脱へと走ったからだ。

キャメロン側の本音は「移民規制どころか優秀な移民をもっと欲しい。シティ金融街のトレーダーの多くが移民」なのだ。それが英国民の怒りを買い、キャメロンを信じなくなった。

Brexit: the world's most complex divorce is about to begin. Here's how it might proceed: (FT)
http://on.ft.com/28UG0sc
➀英国のEU離脱の協議は世界で最も複雑な離婚協議になる ・・・TPPという結婚協議に数年を費やしている。EUの離婚協議も2年はかなり厳しい。とりわけ国際M&Aの資産と権利は、居住する移民の権利保護と福祉は、企業人の往来は?


………(7) EU離脱問題は「反ロンドン金融」だった………

◆英、EU離脱 企業が直面する「グローバル化」への逆流(日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ24HK1_U6A620C1000000/?dg=1

グローバル化」は人々の生活の場を自由に移動できるという仮初の夢を振りまいて、移動したくない/できない人を貧困へと追い込んだ。それが企業にとって最大の利益だった。

グローバル化企業は安価労働国に空洞化し、同時に安価労働者を移民させて時給を切り下げ不安定雇用へと追いやった。安倍に象徴的だが、「いやなら失業しろ、社会保障も切り捨てるぞ」という恫喝政治が跋扈してきた。それに対する世界規模の反乱が英国のEU離脱であり、米国の既成政党拒否である。

◆London as a separate city-state? The capital needs to check its privilege | Suzanne Moore(ガーディアン)
http://trib.al/VVdIwae
➀ロンドンのエリート達は悲嘆にくれ、そして怒りをぶつける;
②「我々は日夜奮闘努力し英国を養っている。ロンドンは世界と全欧州の経済を結び豊かにしているのだ。それなのになんだ、EU離脱に投票した連中は脳無しでぼんくらばかりだ」。
➂「スコットランドと一緒にロンドンも独立すべきだ。ロンドンを塀で囲み異端者など居ない楽園を作るべきだ」などと怒っている。
④ロンドンの電気やガスや食糧は誰が供給しているのだ。金を払ってい、当然の権利だなどと嘯き、イングランドを足蹴にしている。
⑤ロンドンは聞く耳を持っていないが、それでも耳に煩いらしい。だから塀で囲んで侵入させまいと意気込む。まるで最近の日本人みたいだ。日本人的閉鎖社会の閉鎖情報だけで自己満足しているがいい。
⑥そして、ロンドンのエリートは脚元の実情すら認識できていない。塀で囲んだロンドンの中に住む住民の「4割もが離脱」に投票しているではないか。
⑦ロンドンのエリートは自省すべきだ。自分たちがどれほどの特典を与えられ、それによって裕福に暮らせるのかを! たまには、自分が得ている恩典が何であり、それを失った自分は何様なのか、チェックしなさい。

※EU離脱投票は、反ロンドン投票でもある。

◆Anxiety, fear and shock that xenophobia and populism won, say EU expatriates(ガーディアン)
http://trib.al/1xhfgvx
➀英国に居住するポーランド人は不安と恐怖とショックで途方にくれている。「移民は歓迎されていない」と突然宣告されたからだ。「仲間は英国から去ろうと考えているが、私はどうすることもできない。家を買い、英国男性と結婚し子供も」。

◆英、食卓も脱EU? 市場で賛否両論、国産に期待も(朝日)http://t.asahi.com/jn38
➀EU各国の特産品があふれるロンドン中心部の市場 「EUに入って英国の食卓は豊かになった。離脱したら食品が高くなると心配。ポンドは下落し、ビジネスは苦しみ、結局、庶民が代償を払うことになる」。
②離脱投票者「EUは貿易に制限を課しすぎている。離脱により、中国やインドなどEU外との貿易も自由に選択できるようになる」「離脱に投票したが、後悔はしない。国産品があるし、問題はないさ」。
➂イタリア人移民「知り合いの建築デザイン会社が、8人の従業員のうちスペイン人2人を解雇した。英国がEUから離脱することだし、私も英国から離脱する」。

スコットランドと一緒にロンドンも英国から離脱の動きがある。そのロンドンの商業地でのインタビュー。残留一辺倒と思いきや、離脱も4割ある。ロンドン独立派は前ロンドン市ではなく金融街だけに限定すべきだろう。全く無意味だが。

◆As Britain exits EU, time for Scotland to exit UK (Op-Edge)(RT)
http://on.rt.com/7gs4  pic.twitter.com/fdg7c2XKqX
イングランドはEU離脱、スコットランドは英国離脱、ロンドン金融街はどうする?

◆イギリス国民投票、さまざまな分野で影響続く(TBS)http://cgi.tbs.co.jp/n/BmHl
➀ロンドン;「EU国民投票」は不正、「再投票を要求」請願書がネット署名で140万に達した。だが法的価値は無い。
②そして、国民投票が「反EU」というよりも「反ロンドンのシティ金融」であったことを、ロンドン側が証明してしまった。


………(8) 世界株式市場の暴落………
◆円急騰、円急騰一時99円台(沖縄タイムスhttp://goo.gl/GbgziL
◆#日経平均株価 が1200円超下落し、15000円割り込む EU離脱報道で(ハフィンポスト)
http://huff.to/28SP06j
長期金利、過去最低を更新=マイナス0.215%(時事)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016062400435&g=eco
◆6月24日、日経平均暴落 終値14,952.02円▼1286.33円▼7.92%、為替102.4円/$

◆ダウ平均下げ幅が600ドル超…世界同時株安に(読売) http://j.mp/28XCuSD
英国EU離脱決定後の各国株式市場下落率;
➊仏▼8.04%、➋日▼7.92%、➌独▼6.82%、➍豪▼3.17%、➎NY▼3.39%、 ➏英▼3.15%、➐香港▼2.92%、➑シンガポール▼2.09%、➒上海▼1.30%



………(9) 内部分裂する英国の保守党と労働党………

◆Britain votes for Brexit after dramatic night leaves nation divided(ガーディアン)http://trib.al/QjaqMTZ
➀離脱が決定した、英国は分断された。

◆キャメロン 首相が辞意表明 「 #EU離脱 」の投票結果を受け、10月までに(八フィンポスト)http://huff.to/292HnFI
①キャメロン「辞任表明」、10月党大会で後任決定、リスボン条約50条の発動(離脱宣言)とEUとの離婚協議は後任首相が。
②だが、この2年間は東欧移民の流入を拒否できないので、多量の駆け込みがあったらどうすのか不安感が広がっている。その不安感がフランスに、スペインに、イタリアに、デンマークに、北欧に広がる懸念も強い。

◆英国民投票、ジョンソン氏に大きな勝利 次期首相の声も(WSJ)http://on.wsj.com/28RufD3
➀#EU離脱 派を引っ張ってきた、前ロンドン市長のジョンソン氏。同氏はキャメロン首相の有力後継者として浮上してきた

Boris Johnson: no need for haste over Brexit – video(ガーディアン)The Guardian http://trib.al/HXzKk7s
➀次期首相と目される離脱派保守党(元ロンドン市長)のボリス・ジョンソン 「離脱手続きを急ぐ必要はない、リスボン条約50条を発動する前に、移民規制等の話会いをEUとすべきだ」。

◆UK will retain access to the EU single market, says Brexit leader Johnson(ロイター)
http://reut.rs/28XPvvy  pic.twitter.com/bVL3PYUoBu
➀英国与党の残留派で後継首相と目されているボリス・ジョンソン
「英国はEUと自由貿易協定を結び、単一市場の維持を目指す」と述べた。
②だが、詳細は明らかにされなかった。

◆UK's opposition Labour leader defiant after 12 of his team withdraw support(ロイター)http://reut.rs/290Htl1
国民投票はEU離脱を選んだ。与党が残留を主張するキャメロンと、離脱を主張するボリス前ロンドン市長派に分裂し、キャメロン辞任/次期首相は離脱派になる。
②残留派の野党労働党も分裂の危機。草の根市民の力で党首になったコルビンに対する労組系議員が造反し、影の内閣閣僚30名のうち11名が辞任し、コルビンの指導力の無さを非難。
➂ジョンソンは離脱国民投票運動で述べている; 「最大の問題は過剰な移民(難民ではない)流入による、雇用問題と家賃高騰だ。移民規制無くして問題は経穴出来ない」。
④離脱派国民「EUが多量の細かい生産流通規制法を強制してくる。英国は産業が衰退しEU域外への貿易も妨げられている」。
⑤移民規制と生産流通規制問題でEUと交渉を妥結させる見通しは見えない。
⑥そして、スコットランド独立が顕在化し、英国GDPは3割減少する。

◆英労働党、党首退陣求め反旗=EU離脱で責任論(時事)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016062700021&g=int
※英労働党分裂;反エリートの「草の根支援派」と旧来「労組系議員」の対立。草の根系のコルビー党首は労組系議員に反対され、残留条件の具体化ができず、そのために女性議員が暗殺され、離脱を阻止できなかった。だが、旧来労組系は何を?


………(10) 影響力を毀損する英国の今後………

◆For the U.S., Britain's vote may be a warning of the limits of globalization(NYT)http://nyti.ms/28V57wc
オバマ「英国の離脱国民投票は米国経済に影響しない。だがこれはグローバリゼーションの限界が露呈し、持続不可能と言う警告だ」
・・・なんだか他人事みたい。責任感も反省も感じられない。単なる状況変化認識だけで、広島演説と同じだ。

◆What will Brexit do to Britain's place in the world?(ガーディアン)http://trib.al/8l4QsZe
EU離脱と英国の世界における影響力低下について;
➀徐々に、そして永遠に、そしてシビアに、英国の影響力は低下し、国連安保理G7NATOといった排他的権力機構において顕著に影響力を損なうだろう。
②【国連安保理】英国の影響力はなくなり、中立的になるだろう。ただし、拒否権を剥奪されることはない。ソ連が分裂し跡を継いだロシアも、70年前の名誉ある戦勝功績の権利を行使し続けているからだ。
➂【G7G7会員カードの資格は金持ち工業国である。英国GDPはドイツやフランスの後ろにいたが、スコットランドが分離し、EU関係で得ているGDPが減損すれば、英国はイタリアやカナダなどのジュニアグループと見做される。
④【米国とNATO】米英は特別に親密な同盟と100年間も過剰に言い重ねられたが、オバマは「英国はEUの心臓だった」と過去形で言い、米国務省の元高官は「米国は今後ドイツをEUのキー国として特別な関係を結ぶ」と言った。
米国が英国を特別同盟国と言ってきた理由は、米国とNATOの橋渡し役を英国が担ってきたからだ。EU離脱でそれも不可能になる。オバマが冷たいのではない。現実的判断なのだ。
イラン核問題の解決は英独仏がイランと交渉し、英国はオバマを説得してEUの意見に同調させた。このようなプロジェクトは不可能になる。今後、米国はドイツに依存することになる。

◆After the Brexit vote Germany will now become the US's go-to ally in Europe(FT)
http://on.ft.com/28X37DN  pic.twitter.com/ERMx5dW5Qr
➀英国のEU離脱決定によって、米国は舵を切る。欧州の最重要同盟国が英国からドイツに変えられる。(英国は自由になるが、陰で米国を操ることもできなくなる。次期首相が軟着陸を主張しても、中露に接近せざるを得ないとの見方が強い)

………

上海協力機構が首脳会議=印パ加盟で8カ国に−ウズベク(時事)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016062300509&g=int
【正式加盟国】中国・ロシア・カザフスタンキルギスタジキスタンウズベキスタンパキスタン・インド
【準加盟国】モンゴル、イラン
【パートナー】ベラルーシアフガニスタン
【協力機構】ASEAN、ユーラシア経済同盟
経済と安全保障の同盟。「一帯一路」経済ベルト建設も上海協力機構内での議論から育ってきた。
アジア インフラ投資銀行(AIIB)はその建設資金需要を賄う銀行。

◆新たに24カ国が参加を希望 中国主導のアジア投資銀(沖縄タイムスhttp://goo.gl/RGru37
➀AIIBは25日、初の年次総会を北京で開いた。金立群総裁は、創設メンバーの57カ国に加え、新たに参加を希望する24カ国の代表が総会に出席したと明らかにした。
②総会では第1弾融資案件として4事業の選定を報告。
➂金総裁「世界銀行などとも協力し、質の高いインフラ投資を推進したい」。
④中国が提唱する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の実現に向け、今後は融資の実行段階に移る。
⑤総会は中国の楼継偉財政相など加盟57カ国の財務相らが出席、26日まで。